NEWTONYに自作レデューサー0.8×、合成F3.2で使用していましたが、もう少し縮小率を欲張って0.75×、合成F3.0の仕様を試してみました。

もともと、0,8×の時はセンサー面とレデューサーの距離が約20mm(組み付けの成り行き上こうなってました)。この距離を長くすることでより縮小率の数値を小さくすることができます。

具体的にはQHY5III485Cに付属のリングを間に入れることになります。
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これは2個入れた状態。これだとレデューサーとセンサー面の距離が30mm程度になります。
しかしこの状態では、ホルダーの先が斜鏡に接触するまで接眼部に突っ込んでもピントが合わず(笑)
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リングを1個にして、レデューサーとセンサー面の距離を約25mmにした状態ならピントが来ました。
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縮小率は実測0.75×となりました。この状態で星像を検証。まずは視野中央
tyuuou hosizou 0.75
少し色収差が出てるような気もしますが、微光星の直径9~⒓μm程度? は0.8×の時とあまりかわらないでしょうか? 続いて視野の右上スミ。
mig9iue hosizou 0.75
例の手裏剣みたいな形になってますが、これも0.8×のときどほぼ変わらなさそうですね。なら少しでも明るくて視野も広い方がいいので、迷わず0.75×の方を採用。

合成F3.0 合成fl=150mm QHY5Ⅲ485Cでの画角は、4.0°×2.5°→4.3°×2.7° と少し広くなります。
ちなみに斜鏡による中央遮蔽が直径比50%ありますので、実質の集光力は口径43mm、F3.5相当といったところ。これで電視観望をおこないます。

今回はAZ-GTiに搭載しますが、fl=12mmのCマウントレンズ+SV350の電視ファインダーと同架しました。
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まあ、NEWTONYの実視界が割と広いので電視ファインダーの必要性はあまりないのですけどね。設置の時のアライメントに使うぐらいです。

さて、この日もPM2.5の影響(?)で透明度がもの凄く悪く、2等星も怪しい状況。もう最初からQBPフィルターを使います。それでもM8、20の宙域はこの有様。
m8,20 8s gain40 45stack qbp
m8,20 8s gain40 45stack qbp
もうこっち方面は全然ダメのようですね。M13の方に行ってみます。
m13 8s gain40 80stack
m13 48 gain40 52stack qbp
もう少しマシでしょうか。しかしfl=150mmではさすがにスケールが小さいですね。モニター上で中央拡大してみます。
m13 8s gain40 213stack qbp
m13 8s gain40 213stack qbp
なんだか明るい星がおむすび状になっているような・・・接眼部がプラで剛性弱いから仕方ない面もあります。やっぱり拡大したら、ダメだ(笑)

とは言え、視直径の小さなものは拡大しないと存在さえ怪しく(笑)
m104 4s gain40 52stack
m104 4s gain40 52stack
それなら、やはりそれなりの視直径があるHⅡ領域になりますかね

m16 8s gain40 15stack qbp
m17 8s gain40 15stack qbp
m17 8s gain40 50stack qbp
m17 8s gain40 50stack qbp
この辺は今日の空の条件なら妥当なところでしょうか。

しかし、透明度は刻々と悪くなり、薄曇りみたいな感じでもう1等星しか見えなくなりました。輝度の高いM27ですらこの程度しか出ない・・・
m27 8s gain40 42stack qbp
m27 8s gain40 42stack qbp
この辺であきらめて終了(笑)。今日は空の条件が悪すぎる!
IMG_2883
しかし、NEWTONY F3.0 fl=150mm仕様、広視野の電視観望システムとしてはそれなりの手ごたえがありました。画角としては北アメリカ&ペリカンとか、ハート&ソウルとか、網状全景とか、その辺の描写に向いてそうですね。
もう少しいろいろ煮詰めて行ったら、本当にACUTER(NEWTONY)でAskar(FMA135)に勝つ可能性が出てくる? スーパーカーをカリカリチューンの国産車で抜き去る、的な!? いや、FMA135自体がかなり安価なのでスーパーカーとまでは言えないか。

・・・いずれにせよ、望遠鏡に勝ち負け持ち込むなんて最低ですけどね(笑)