ミニすばるの架台はMAKSY GOの架台部分を流用しているのですが、やはり微動がないと使いづらいのでミニ4駆のタイヤを使ってフリクション式の微動を追加してあります。
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水平部分はもともとの水平回転部分の円盤を利用し、この外周にミニ4駆のタイヤを当てています。これにより全周微動が可能。
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垂直部分は、扇形の部品を介して同じくミニ4駆のタイヤに当てています。、ここは全周の必要はなく90°で十分なのですが、少し余裕を見て110°くらいに作ってます。

ちなみにこの扇形の部品はFreeCADでモデリング。
jyougebidou
そして3Dプリントするわけですが、当方所有の光造形プリンターではこれくらいの大きさが限界ですね。
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望遠鏡部品の製作に関しては光造形よりもFDMの方が大きめの部品が作れるし、ランニングコストの面でも優れている気がだんだんしてきています(笑)。

さて、それはともかく、この架台を実際に動かすとこんな感じ。
ミニ4駆のタイヤが微動ツマミを兼ね、粗動の時はタイヤは空回りします。ツイートにも書いてますが、この形式は粗動から微動に切り替える時のクランプ操作が不要なのがメリットですね。水平・垂直とも減速比がほぼ同じなので実際に望遠鏡を覗きながら操作した時の動きはつかみやすいです。

現状、垂直の方がやや重くて少し操作性が悪いのが懸案ですね。たぶんタイヤを扇形の部品に押し付けるフリクション調整の機能があればいいんだと思います。

鏡筒重量が大きい大型の望遠鏡ではこの方式は厳しそうですが小型軽量だと機能しますね。こういうフリクション微動にミニ4駆のタイヤを使うアイディアは、元々30年くらい前に「星の手帖」で見た近内令一さんの15㎝ドブの作例を踏襲してます。

自分の作例はかなりスマートさに欠けますが、メーカーがフリーストップのドブ架台にこの方式を採用してくれればもっと操作性も良く、美しいデザインのものになるのではないでしょうか。そんなにコストもかからないと思うんですよね。

各メーカー様には近内式フリクション微動の純正採用を希望いたします!