双望会で考えたことを順不同に(笑)書こうと思います。

まずは「銀ミラー」です。

今回見せていただいた「銀メッキミラー仕様」の反射望遠鏡では、コントラストが鋭く、かつ色彩豊かな見え方を堪能することができました。
難しいことはよくわからないのですが、アルミメッキと比べて、反射率が優れていること、可視光線のすべての波長域にわたってフラットな特性を持っていることがこの見え方に繋がっているようです。
(現状、各メーカーとも銀メッキ仕様の望遠鏡は販売していないので、メッキしてくれる業者を開拓して、依頼することになります。)

さて、30cmクラスの望遠鏡におけるM42の見え方を例に挙げると、中央部は白くて非常に明るく、細かい暗黒帯が切れ味鋭く入り乱れ、光がやや弱い部分は青白く見えます。さらに周辺の「鳥の羽の部分」に行くにしたがって、暗い赤色になり、光が見えるか見えないかの最周辺では、再び色が失われたモノトーンの白い拡がりとなります。これは本当に初めて見る光景でした。
この繊細な美しさは、勇気を持って銀ミラーの開拓者たろうとした人たちの特権でしょう。
ちなみに、低倍率ではバックグラウンドが明るくなり、星雲自体も明るくなって「色飛び」しますので、中倍率くらいのほうが色は感じやすい気がしました。

とは言うものの、「ワビサビ」的な微妙な違いを認識しての楽しみになりますので、一般ユーザーレベルではあんまり関係のない違いである、とも言えます。コストと見え味を天秤にかけて、各自がGOサインを検討する性格のものかな、と思います。
同じことが、それでしか手に入らない見え味で他の追随を許さない、15cmクラスの最高級屈折アポクロマートにも言えます。微妙な違いとは言え、確実にその種の機材だけの世界があります。

しかし、銀ミラーの登場によって、天体観望の楽しみ方に新しい選択肢ができたことは喜ばしいことです。
今後、どれだけ普及&コストダウンしていくのか見守っていきたいと思います。


古い話で恐縮ですが、昔、赤の感度がほとんどないトライXとかネオパンSSSなどの白黒フィルムでは、バラ星雲なんかの赤い散光星雲が全然写らなかったけど、赤の波長域にまで感度が伸びた103aEが登場したことで、別世界のように散光星雲が写り始めた状況に似てる・・・・? かも知れないです。