反射式経緯台の接眼部の中心を、耳軸の中心と一致させると、仰角を変えても接眼部の高さは変わらず、便利である(天体観測用の高さの変わるイスなんかを使う必要がない)。

これを「山崎式」という。
(参考:http://homepage3.nifty.com/yamaca/ideas/chair2.html

この命名は、鏡面研磨や彗星の発見で有名な山崎正光氏(参考:http://www.astrophotoclub.com/yamazaki_masamitu.html)が使ってたコメットシーカーからだと思うんですが、その山崎氏を記念した天文台が、彼の出身地である高知県佐川町にあるそうです。



佐川町立なので、役場に一週間前くらいに申し込めば無料で使用できる、って佐川町の観光案内(?)みたいなのにありました。

今日は佐川に行く用事があったので、ついでに行って見ました。
JRとがの駅を過ぎてしばらく行くと左に入ります。

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天文台と全然関係ないですが、この入り口の右手には公園があって、
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何と、遊具として?・・・ジオデシック・ドームがあった!

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(いつかこういう家に住んでみたいですね )


いや、これはドーム違いでした・・・(笑)

さて、山道を車で15分くらいのぼると、「本命」の方のドームも見えてきました!

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あれですな。

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うん、間違いないようですが、「避難棟」って何?

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これが「避難棟」らしいんですが・・・・何から非難するのかが謎です(笑)。
四国には熊はほとんどいないし。

そして、「避難棟」の左手にそれはありました。
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アポなしなので、当然、閉まってます・・・・と言うか、使われている形跡なし・・・・
第一、入り口横の縦長の板に、おそらく「山崎記念天文台」って書いていたであろうそれも、消えて読めなくなってるし・・・・

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建物の南側には日時計あり。正午過ぎですな。

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スリットのレールは錆びてるものの、ドーム自体はピカピカ。
話によれば、この中には26cmの望遠鏡があるのだそうです。


しかし、山の中腹にあるんで、視界はあまり開けてないし、ドームのすぐ近くに電線や電柱があるんで、ちょっと邪魔かな・・・・

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天文台として、この立地条件はちょっと厳しい気がしますね。
こういう施設はどうしても行政との兼ね合いになるから、仕方ない面もあるんだと思いますが・・・・

さて、天文台の場所からちょっと上ると、展望台があり

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高知市内から室戸岬まで(!)一望できます。

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この眺めはなかなか。
ここから双眼望遠鏡で星空を流していったら最高でしょうね・・・・・

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今となっては使わせてもらえるかどうか不明なので、佐川町教育委員会に問い合わせてみたところ、やはりオペレーター不在により現在は稼動してない、とのことでした。

偉大な山崎氏の名前を冠したこの天文台が、このまま朽ち果てていくのは非常に寂しいですね・・・・・・