1972年製ビクセン・クエーサー(?)ですが、晴れた日に惑星を見てみると、全然模様が見えませんでした(泣)。
木星の縞模様なんか一本ある・・・のか? って感じで、ピントもどこにあるのか分からず、光軸のずれたシュミカセのような結像です。

そうか、鏡が砕けるほど締めこむと、圧を開放してもやっぱり歪みが残るのか・・・・
なのですが、ひょっとしたら斜鏡が悪いのかもしれない。
でも普通に考えたら、主鏡かな・・・・

そこで、それを確かめるために、とりあえず主鏡のみを換装してみることにしました。

10cmF10の鏡は、別に一枚持っているのでこれに換えてみます。
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左のセンターマークつき青板鏡がそれです。
右のは、純正の砕け鏡(笑)。

新しいほうは微妙に径が大きい(ノーマル100.5mmに対し102mm)のと、厚みが違う(ノーマル12.5mmに対し14mm)ので、そのままではセルに入りませんでした。
ダンボールをはさんで、鏡を浮かしたりして何とか取り付け。

だが、ここで、・・・・・ん?! これは?

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何だか「 F.O. T.T 」って彫られてる気がするんですが・・・・・これは、ひょっとして富士オプティクス・・・・・?

た・・・田口鏡ですか?!

知らなんだ! 今日の今日まで「普通の10cmF10」かと思うとった!

と言うのも、この鏡はずいぶん前(第2回)の双眼鏡望遠鏡サミットである方から譲っていただいたもので、そのときの値段が、かなりの「格安」だったからです。

こんな由緒正しい品とは微塵も思わず、のん気に死蔵すること十数年(笑)。
期せずして、今日が「ファーストライト」となってしまいましたが、木星を見てみましたところ・・・・

おおう! やはり! 凄いシャープに見えるし、微細な模様もバッチリや!
火星の極冠、その回りの模様も!

これは、自宅での惑星観望の「メイン機」に昇格する可能性が出てきました。
うーん、こうなると架台も補強してみるかな・・・・

ちなみに主鏡の換装でこれだけ見えるようになったので、とりあえず斜鏡は問題ないようです。

今日の二句

砕くまで 締めこむ鏡 戻らない

名鏡も 知らなかったら 死蔵する


おあとがよろしいようで・・・・(笑)