さて、今回はレイメイ RXA550 という望遠鏡です。



これは現行商品で、現在も実売価格1万1千円~1万6千円くらいで売られてます。

いわゆる「買ってはいけない望遠鏡」の類ですが、僕自身にはレイメイにはそんなに悪い印象がありません。
というのも、同じレイメイのRXA100という76mmニュートンを持っていて、これがなかなか使える望遠鏡なのです。こんな感じの運用もできました↓
http://blogs.yahoo.co.jp/jzd01063/archive/2010/12/29

レイメイの望遠鏡を2台並べると・・・・・



鏡筒の色がいいですよね。スバルのメローペを彷彿とさせます(笑)。



それはともかく、レイメイの特徴は、ファインダーがレッドドットファインダーになっている点です。
こういうスポットタイプのファインダー、なかなか使いやすいんですよね。
普通の小さな望遠鏡式のファインダーって、倒立像だし、あの3本のネジで主望遠鏡と光軸を平行にするんだけど、すぐズレるので面倒です。
スポットタイプだと、一回合わせたらそんなにズレないので、観望の前に「ファインダーあわせの儀式」をやらなくていいんですね。

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さて、今回のRXA550に付属してたのは、電池が切れてたので(スイッチONの状態だった)、交換。

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復活。

ノンコート(?)の対物レンズはかなりホコリがついていたので・・・・

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はずしてクリーニング、と思ったんですが、外れない・・・・・

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「コブラレンチ」で思い切り回そうとしたんですが、やっぱり外れない。
・・・・ひょっとして、接着?
仕方がないので、無水アルコールで第一面だけを拭いたら、まあそこそこきれいにはなりました。

この望遠鏡の特徴は、鏡筒が短いのに焦点距離が910mmもあることです。

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6cmF15というスペックの鏡筒はなかなかよく見えるんだけど、長くて使いずらいのが難点です。

このRXA550ですが、もし、この短さで同じ性能が実現できているとしたら、非常に素晴らしいパッケージングと言えましょう。
今回はこの点に期待して、入手に至った、という流れです。

で、どうやって焦点距離を伸ばしているのかな、と接眼筒をはずしてみると

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予想どおり、先の方にバローレンズらしきものがついています。

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レンズを出してみると、2枚貼り合わせになってます。
アクロマートの凹レンズでしょうか。
普及型のバローレンズに近い仕様と思われました。

バローなしでの対物の元々の焦点距離は300mmくらいのようです。
(ただし、バローをはずすとピントが出ない)

さて、レンズと接眼筒を元に戻し、地上を見てみるとどうかな・・・・
Or6mm150倍で。



電線越しに近所の山だけど、やっぱり色がつくなあ・・・・
それに、ピントがどこで合うのかよくわからない。
これは、かなり悪い予感・・・・

さらに、架台がガタガタ、フラフラして使いにくいんで、ちょっと締めこんでみたら・・・・・・

ピキッ!・・・・・?

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あー、もう、たったこれぐらいの締め込みでクラックですか?
これは、ダメだ・・・・・・

夜になって、木星を見てみたけど、案の定、縞一本見えやしない・・・・
ひょっとしたら、バローをはずした、6cmF5 FL=300mm の状態だとそれなりに見えるのかもしれないけど、ピントが出ないので確かめられません。

残念ながら、これは本当に「買ってはいけない望遠鏡」でしたね・・・・・レイメイ、侮りがたし(笑)

今回は6cm、fl=910mmというスペックにつられた自分の考えが非常に甘かったと・・・・(笑)

ちなみに、910mmの「10mm」って半端の数字は何なんでしょうね?
この望遠鏡みたいに合成焦点距離になってる場合、あんまり意味がない気が・・・・・
(どうせ天頂プリズム使用などで、拡大率上がるし)

実用性はなさそうなので、部品取り用にでもしようか・・・・・・こうなるとレッドドットファインダーの存在がうれしいです(笑)。
いや、コルキットのスピカ4cm FL=420mmあたりのレンズに換装したら、ひょっとしたら面白いのかも知れないですね。