前に作ってあった、こういうやつ。

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これ、「日周運動の手動追尾用ステージ」なんですが、片持ち式ポンセットとでも言いますか、観測地の緯度の角度で取り付けてある「蝶番」が極軸になっていて、

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90度くらい思いっきり動かすと・・・・・







このような動作をするものです(向かって左が北の方角になります)。
もちろん、こんなに盛大に動かすと望遠鏡の傾きが大変なことになりますので、微動での可動範囲は約10度(追尾時間40分程度)としてあります。

さて、このステージは、下の画像のように、レイメイRXA100やコスモキッズなどの卓上望遠鏡を上に「乗せるだけ」で使っていたのですが、



ちょっと不安定で、実際に落下事故(!)などもあったので、架台部分を一体構造にする改造を行います。

まずは、裏面にゴムの足を三箇所追加し・・・・

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上部ステージの中央に水平回転用の穴を開けます。

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この穴にテフロン(?)のパイプをはめ込み



三箇所の摩擦部分にテフロンチップを打ち込む。

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で、ボルト・ナットで片持ち経緯台のアームを取り付けます。


(ちなみに、これらの部品は、すべて「ケンコー・スカイステージ」のものを流用しました。)

レイメイRXA100の鏡筒を搭載すると、このような形に!



非常に安定感が出てきました!

あと、製作時は微動のネジ部分が少し偏心していて、追尾に伴い、小さな円弧を描くように赤緯方向に振れていたのですが、これを修正しましたので、直線的に動くようになりました。

2倍バロー+Or4mm150倍とし、地上の風景で追尾テストをしてみたところ、非常に軽くスムーズで、手動追尾に伴う振動があまり発生せず、なかなか優れた方式と言えそうです。

もともと、この追尾ステージは50cm用のを作るためのプロトタイプで、1/3スケールを想定し、四角の一辺が25mで作ってあります(50cm用は一辺75cmとする予定)。
現状、ステージ単体での重量が、約1.1kgなので、これが3倍の大きさになるとすると、単純計算で、

1.1kg × 3 × 3 × 3 = 29.7kg

・・・・・約30kg! これは少し・・・・・いや、かなり重過ぎますね(笑)。
単純に拡大するんでなく、軽量化を考えた構造にしないと、持ち運びが大変になりそうです。

できれば15kg、重くても20kg程度には抑えたいのですが・・・・・どうやるかな・・・・?