さて、鏡面を加圧してどのように変化するか見て見ます。
ただし、15cmF3の基準球面は実験用にはもったいないので・・・・
ケンコーNEWスカイステージの76mmF3.8の鏡(一応このスペックでもF25くらいのグレゴリーを作ることができる)を使いました。これは非常に綺麗な球面です。

スカイステージの鏡は両面テープで強力に貼り付けられていますので、セルを破壊しないと取り出せませんでした・・・これに意外と時間がかかった!
で、取り出した鏡を中央部を丸く(Φ60mm)切り出した合板に載せ、加圧したときに中央がへこめるようにします。

そして、中央部に、丸く切ったボール紙と一円玉を介してクランプで止めます。

クランプを締め込むことで中央部が下がって、楕円面となる予定です。

ビデオテープ(笑)で高さを調整し、フーコーテスターにかけます。

最初はほんの軽く締めこんだのですが、それでは影は現れてこず、「 割れやしないだろうね・・・・ 」とちょっと心配になるくらい締めていきますと・・・・来ました!

( ナイフエッジをちょっとずつ手前に引いてきた画像 )

一応、「放物面風」の影は出てますが、左右非対称な部分がありますね。 「 アス 」 というやつでしょうか・・・・・裏面の鏡周を支える部分はきれいにあたってるはずだし、鏡材の材質が不均一なことによるものでしょうか・・・? 副鏡の精度は主鏡の3倍くらい必要な計算なので、これでは少し厳しいかな。ましてや、使用予定の副鏡は15cmだし、もっと状況は厳しくなるでしょう。ちょっとがっかりです。

というわけで、いいアイディアだと思った加圧コントロールですが、グレゴリーの副鏡を務められるほどの精度は出なさそうですね・・・・・

ひょっとしたら、ニュートンの主鏡としては行けるかもしれないので、鏡筒に入れてみてもいいかもしれないですが・・・・・( でも、76mmの高精度放物面は何枚も持っているのです )