50cm望遠鏡から、単眼フォーカサーを取り外し、久々に双眼装置仕様にしました。

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次回、55cm双眼を見せてもらうときに、「 55cm双眼望遠鏡 」と「 50cm双眼装置仕様 」を比較して、どれだけ「食い下がる」かを検証するためです。

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この双眼装置はKIKUTAさんオリジナル製作
http://homepage2.nifty.com/KIKUTA/100-nbino.html
で、35mmもの開口部を持ち、F3.74までの光学系がケラれなく利用できるというものです。

吊り下げ式の鏡筒取り付けで、筒外焦点も最小に設定されているので、斜鏡を徒に大径化することなく、ピントが出ています。

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このように主鏡の全面が見えていますね。双眼装置とラックピニオンの先がわずかに影を落としますが、鏡押さえのレベルなのでほとんど問題ありません。

さて、接眼部を付け替えたので、斜鏡との位置を調整しておかないといけません。
双眼装置の片方のスリーブにレーザーを入れます。

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レーザーで斜鏡のセンターマークを狙います(周りが明るいのでレーザーのポイントは写ってません)。

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あとは、主鏡の向きを調節して0K! 星像で最終チェックをするために、庭に出しました。



この仕様での常用アイピースは、ユニトロン・ワイドスキャン20mm82度です。
112倍、実視界0.7度、瞳径4.5mmとなります。もちろんビームスプリッターで左右に分けますので、片方の光量は「 1/2 - α 」になります。
光量が1/2になると考えると、口径357mm、瞳径3.2mm相当くらいでしょうか。

36cm双眼望遠鏡、というわけです。

さて、夜になって星を見てみますと、中心像は非常にシャープです。

以前、さかいさんの55cm単眼と50cm双眼装置で比較したとき、どうしても双眼装置を通すとシャープネスで劣るな、という印象だったのですが、今日は非常にシャープです。単独で見ているからかもしれませんが。
前のときは調整が悪かったのかな・・・・・?

ただし、ご存知のとおり、ワイドスキャンはFの明るいニュートンに使うと周辺像で、



このような強烈なコマが出ますので、使えるのは中心40%くらいの範囲でしょうか。
常に視野中心に対象をキープするという努力が必要になります。

シーイングも悪かったのですが、一応木星を見てみました。
口径が大きいと木星の模様の彩度が高いので、カラフルに見えますね。

ガリレオ衛星のうち2つが近づいているな、と思ったら、あっという間に重なって「相互食」になりました。
でも10分くらい後に見たらもう離れてました。衛星の動きもけっこう早いんですね。


( 後で調べたら、 「 2月11日     19時56分52秒 6分46秒間     掩蔽     エウロパの背後にイオが隠れる 」
だったみたいです )