先日の、「 Hαで散光星雲を見る 」の企画で使用した、半値幅7nmのHαフィルターです。

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「 Hαで散光星雲を見る 」の実験はまだまだ、二の矢、三の矢が控えているのですが、これらの方法ではHαフィルターは使わない予定なので、今日はこのフィルターの別用途を考えてみます。


その一 太陽望遠鏡


NDフィルターNo13を二連装にして、Hαフィルターを載せます。

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この状態で、昼間、ガラス表面で反射した太陽を見ると適度に減光されて、太陽が小さな赤い円盤に見えます。
そして、その円盤の表面にはPST等の太陽望遠鏡でおなじみのウジャウジャ模様が・・・・・見えない!(笑)

単なる真紅の円盤状にしか見えませんでした。
まあ、これは仕方ないですね。例えばPSTのエタロンフィルターですと、半値幅1Åさらにこれがダブルスタックだと0.5Åとか、そういう世界なので、7nm(70Å)ではちょっと太刀打ちできないでしょう。


実は、10cmF9.7の無メッキ鏡と、短径23mmの無メッキ斜鏡を持っていて、これに、サンダイアゴナルプリズムで三回の表面反射をおこない、充分に減光して上の3枚のフィルターごしに覗けば、それなりの太陽望遠鏡になるとは思います。黒点はよく見えるでしょう。
とりあえず、この組み合わせでのHαフィルターの役割は「 赤外線カット 」になりますか。

この望遠鏡で、双望会開催前の「 太陽望遠鏡オフ会 」に殴りこみをかけるのが夢です・・・・・


その二 散光星雲撮影

これは、普通の使い方です。
光害地でもフィルターワークを駆使して素晴らしい天体写真を撮影されている人が多いのですが、それ風のができたらいいなあ、という感じのものです。

フィルターは31.7mmなので、厚紙で枠をつくってカメラレンズに載せます。

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この状態で、2等がやっとの光害地で撮ってみると・・・・・・・

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(18mm F5.6 ISO3200 露出4分)

一応、はくちょう座付近なのですが(中心やや下の星がデネブ)全然写ってないしノイズもひどいし、予想どおりケラれてます。

で、とりあえずケラレをなくすためにズームアップして・・・・・

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(28mm F4.5 ISO3200 露出4分)

ますます写ってないですね・・・・やはりこの辺カメラ本体のIRCフィルター無改造では厳しいでしょうか。


Hαフィルターの利用、他にも思いついたらやってみます。