今回は、徳島のにゃにゃにゃさんが製作された、ポンセットの追尾テストをおこないます。

自重100kg、耐荷重量500kgにもなる超大型のものなので、レールとウインチを使って車から降ろします。

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総鉄製と言ってもいい、重厚な造りです。

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北側、南側ともにレーザー加工でRをつけられた鉄製のレールで支持されています(南側のほうはレールが写ってないですが・・・)。

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強烈なトルクを発生する大型のブラシレス交流モーターを、インバーターを介したバッテリーで駆動します。

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モーターの回転はシャフトとユニバーサルジョイントにより左右のウォームギャに伝えられ、ウォームと同軸のレール受けでレールが駆動されます。

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上の赤い数字が見えるのがコントローラー。ここのダイヤルを回して回転数の微調整をします。

追尾可能時間は33分ほど。追尾が終わると、逆回転で迅速に巻き戻すことが出来ます。

この「 モンスター・プラットホーム 」( Civetが勝手に命名 )は望遠鏡博物館でいろいろな重量級の望遠鏡を載せて使う汎用型として開発されています( 博物館ではAC電源で使用予定とのこと )。
今回は大型機材の追尾実験ということで、50cm望遠鏡「 テレギドラⅡ 」を載せてみます。

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50cmの鏡筒が非常にコンパクトにく見えますね。「 テレギドラⅡ 」の総重量は100kg弱ほどなので、まったく問題にしない感じです。

まだ日も暮れてないのですが、とりあえず月齢13の月を見てみます。

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全く問題なく追尾しているようです。月時の場合、コントローラーの数値は99がよさそうでした。
追尾ももちろんですが、さらに特筆すべきは、フリーストップで望遠鏡を振りまわしたときの安定感ですね。

ポンセットに載せた時は、そうでない時に比較して少しゆらゆらする感じになってしまうのですが、それが全く感じられず、バックラッシュが増加しない快適な操作感が得られました。

この後、曇りの合間に時々、火星・木星・土星が見られるのみ、というコンディションでしたが、最終的には雲越しに強引にM57とM27を確認して終了。

モンスター・プラットホームによる規格外の剛性を確認できた夜になりました。

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( モンスター・プラットホームによる土星の追尾状況を確認するCivet。 昼間のように見えますが、月光による撮影です。 撮影:にゃにゃにゃさん )