ニュートン式は接眼部が筒先にあるので、大型の望遠鏡になると、脚立を使う必要が出てきます。
たとえば、下の画像は双望会でのひとこまですが、

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コスモキッズ双眼の奥にあるのが、NinoさんのNinja500、その奥が大森さんのNinja500、さらにTakさんの45cm、などですが、いずれも様々な脚立類を使われています( この3台のF値はドブソニアンの標準F値ともいえる4.5です )。

さて、そんな中でも双望会最大口径であるやおきさんの66cmですが、

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主鏡がF3.3なので、66cmという口径にもかかわらず、コンパクトな三角形の足場により運用できています。
これは安全性・迅速性の面で大きなアドバンテージですね。

また、ものすごく緻密な工作で、最近60cmドブソニアンを完成させた沖田さん
http://blogs.yahoo.co.jp/okita_tenmon
も、F3.32の主鏡を採用し、かなりコンパクトに製作されています。
http://blogs.yahoo.co.jp/okita_tenmon/archive/2016/05/23
沖田さんの運用を拝見したわけではないのですが、おそらく脚立等の使用は最小限でおさめておられると想像しています。


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追記
沖田さんは脚立ではなく、このような踏み台を自作し組み合わせて使っておられるそうです。

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( 高さ22cm )                        (高さ11cm )
安定感がありますね!

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このように、主鏡のF値を短くすることによって、かなりコンパクト化することができ、大口径ほど運用上の利点が大きくなってきます。

Mel Bartels氏の最近の作例はFの短いものが多いようなのですが、例えば
13 inch F/3.0 Zip-Dob 
では、F3の主鏡により、34cmの口径にもかかわらずテーブルトップ望遠鏡になっているという、驚異のパッケージングです。

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右にある15cm( 6 inch F/2.8 Dob  )には何と、F2.8の主鏡が採用されています。


さて、当方の50cmですが、505mmF4.4でfl=2236mm になります。

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上のお二人の60cmクラスよりも焦点距離が長いうえに、ポンセットに載せているので、脚立なしで使えるのは、ごくごく低い仰角にとどまります。

しかし、ここで朗報? 
笠井トレーディングのサイトで、50cmF3.6主鏡が新たにラインナップに加わっているのを発見!
http://www.kasai-trading.jp/newtonianmirrors.htm
D=508mm fl=1800mm が ¥485,000 (税込\523,800)との事。

もし、この鏡に換装すれば鏡筒を40cmは短くできますね。
トップリングの厚みが約20cmなので、トップリング2つ分ぐらい短くなるイメージでしょうか。
これなら、脚立不要の範囲をかなりひろげられそうです。
さらに、インディゴ式延長レンズ1.33倍仕様は、主鏡F値3.4程度まで対応しているので、ケラレのない双眼視もできますし。

唯一の問題点は、接眼部を低くするためだけに50万出すか? という部分ですが・・・・(笑)