「 ケンコー・スペーシア100C 」でネット検索すると、何人かの方がこの鏡筒について載せておられますが、やはりだいぶマイナーな存在のようで、全体的な情報不足は否めないですね。
何といっても当ブログが一番上に出てくるくらいですから。

かくなる上は、全国のスペーシア・ユーザーのために当ブログが立ち上がるしかないわけです(笑)。

と言うわけで、この素晴らしいコンセプトのコンパクト・カセグレンについてもう少し検証してみようと思います!

今回は、バッフルの傾きを見てみます。

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レーザーコリメータ―を通します。
スペーシアの補正レンズ群は凸と凹を組み合わせてパワーがゼロになっているみたいなので、レーザーを分散させません。

うーん、レーザーはまっすぐ通ってるみたいですね。

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丸く切り抜いて十字を入れた紙を当ててみましたが、OKのようです

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ちなみに、お気づきのことと思いますが、当方所有のスペーシアは程度が悪く、主鏡のまわりのメッキがかなり劣化しています。
・・・・実はこのメッキ劣化に絶妙のアポダイジング効果があったりして(笑)

さて、それはともかく、別の問題発見!

主鏡は指さしているプラのリングで中央支持されているのですが、ここがグラグラしているのです。
これじゃ望遠鏡の向きによって主鏡が微妙に傾いて光軸を狂わせることになります。

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しかも、増し締めしようにも外そうにもどっち方向にも動きません。

仕方がないので、紙を細く切って三方向で主鏡とプラリングの隙間にはさみました。

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この部分は副鏡の影にはなるのですが、一応紙を折り返して植毛紙を貼って止めました。
これで何とか、主鏡を組み付けの状態に固定することができました。

さて、この状態で、家から見える鉄塔をiPhoneのカメラでコリメートで撮影してみます。

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( Or4mm 200倍 )

これはかなりシャープになっている気がします!

比較用に、同じ鉄塔を10cmF10ニュートンでも撮ってみました。

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( Or4mm 250倍 掲載サイズは上の画像にだいたい合わせてます )

コントラストでは、明らかに10cmf10ニュートンに軍配が上がるのですが、細かいところの解像度ではスペーシアも8分目くらいまでは健闘している気がします。
( この10cmF10は富士オプティクス製の高精度ミラーに中央遮蔽23%の斜鏡をつけたかなり高性能のものですので、スペーシアにとっては、ちょっと「 相手が悪い 」感じもあります。 )

さて、撮影してみてどれだけ星像がシャープになっているか検証するのが楽しみになってきました。

また、眼視観望でもいけそうなら、もう一台入手してEMS双眼にしたら面白いかもしれませんね!