今回は 「 GINJI-150FNの写真性能 」というより、「 ニュートン式の筒先に絞りを置いた場合のコマ収差の検証をGINJI-150FNでおこなった 」ですね。

まず、適当な広告の紙で、15cm、14cm、13cm12cmの絞りを作ります。

bbc92f60.jpg


そしてこれを GINJI-150FNの筒先にガムテープで取り付けます。

16e2402d.jpg


そして、M42を撮ります。

2b17565b.jpg

( 15cmF4 fl=600mm クローズアップレンズNo4 合成fl=493mm 合成F3.2 10秒露出 ビクセンSP赤道儀によるノータッチガイド キャノンEOS KISS X2 ISO1600 JPEG撮って出し )

右下の星像を強拡大します。

716ed5ab.jpg

            ( 筒先絞りなし )                         ( 絞り15cm )

口径と同じ直径の絞りを筒先に置くだけで、周辺星像のコマ収差成分がカットされて、少しコマが減る様子がわかります。

さらに、絞りの直径を、14cm→13cm→12cm と小さくしていくと・・・・・

cb022821.jpg

        ( 14cm )                 (13cm )                  (12cm )

コマ収差もちょっとずつ小さくはなっていますが、あんまり変わらないですね。
12cmにまで絞ると、相当な光量を犠牲にすることになりますが、それに見合うほどの効果ではないようです。

当方の撮影環境はノータッチガイドなので、できるだけ明るい光学系を使い、短い露出で撮りたいわけです。
そうなると、絞りのコストパフォーマンスとしては15cmが最良かな・・・・
まあ、筒先絞りによるコマ収差軽減効果もなくはない、という結論になります。

やはり、写野周辺のコマ収差に関しては、シュミットニュートンのほうが通常のニュートン式よりかなり有利なようです。