先日のアメリカ皆既日食のダイヤモンドリングです。

3431f43f.jpg


といっても、自分が見に行ったのではなく(笑)、研磨合宿で知り合った千葉のMさんが送ってくれたものを許可をいただいて掲載しています。
細い筋状のコロナや赤いプロミネンスが美しいですね。
眼視ではそれ以上に見事な眺めだったことでしょう。

さて、アメリカ日食に行かれた方々のサイトでの報告が始まって盛り上がっていますね。
話題に乗り遅れないように、ちょっと考察してみます。

皆既日食を経験された方は「 肉眼で見たコロナの広がりや階調を写真に記録することはできない 」という意味のことをよく言われます。
写真というものは人間の目には見えないものを写し出してくれる半面、まだまだ及ばない分野も残されているということでしょうか。

ということは、本当のコロナの姿というのは現地で目にした人にしかわからないということで、見に行くしかなくなるわけですが(笑)、もし自分がその機会に恵まれるとしたら、写真は一切取らずにスケッチをすることになるかな、と思いました。

ただし問題は、はたして皆既持続時間のうちにスケッチが終了できるか、です。
現実的に考えて、もし次いけるとしたら7年後の2024年4月8日「 中部太平洋・アメリカ・北大西洋 」、あたりでしょうか。これですと、持続時間が4分28秒ほどありますので比較的長いほうです。

しかし、コロナの構造はあまりにも複雑で4分で描き切るのは不可能です。
実際、複数の観測者で部分部分を担当しているスケッチもありますね。

でも、やるとしたら自分一人でリアルタイムにに描き切りたいのです。
そのためにはどうしたらいいのか考えてみます。

これからアメリカ皆既日食の写真がいろんなところで出てくると思うので、それを見て素早く描く練習。さらに過去の日食にもさかのぼって描く、そして画像処理で複雑に表現された写真を3分程度でタイムアタック描き取り、という感じでしょうか。

反復練習でコロナや磁力線のパターンをつかみ、ユニットとして記憶できれば、実際の日食の時に記憶のよりどころができますので、時間内に書ききれなかったとしても、記憶をたどって補うこともできるでしょう。

ひょっとしたら、大口径でM42の細部をスケッチ、さらにそれのタイムアタックなども、よいトレーニングとなるかもしれませんね。

ちょっと面白いチャレンジになると思います。

さて、話が少し長くなりすぎました。
同じく千葉のMさんが送ってくださった、ローウェル天文台の61cm屈折望遠鏡で今日はしめたいと思います。

ebb017d8.jpg


バランスウエイトが思ったより小さく、鏡筒は意外と軽量そうですね。