昼過ぎには台風の風雨もおさまったので、ELS正立双眼装置を10cmF10につけて地上風景を見てみました。

今回は、ビクセン・クエーサー改、10cmF10反射経緯台を使います。

0a339b10.jpg


この望遠鏡は、主鏡が富士オプティクス製の高精度ミラーに換装され、抜群のシャープネス、また自作の架台と三脚の安定性も相まって、惑星観望に適性を示すやつです。

ちなみに、地上を見るときはこんな感じになります。

11ca1c90.jpg


カートンOr6mm-A (アッベ式オrツソ)を使用。167倍となります。

0d4a3fbe.jpg


近くの鉄塔を見るとこんな感じ。以下、アイピースのゴミ等はご勘弁(笑)。

2dc71d83.jpg


写真はうまく撮れなかったけど、すごくシャープです。
14cmF3,57に付けた時はわずかに感じられた色収差もありません。

ただ、やはり目の位置に敏感なのは相変わらず。
上の画像でも画面の下の方が暗くなっているのは微妙にブラックアウトしているからです。
( あと、笠井のHPにも載っていることですが、こういう短い焦点距離のアイピースをつけると、左右の像がずれやすいので、アイピ^-スのロックを緩めたり回したりして像を合わさなければなりません。 )

さらに、ビクセン・バローTをつけて333倍にしてみると・・・・

3aa7dc45.jpg


画面の左側が暗いのはやはりブラックアウト。
目の位置は微妙ですが、シャープさは失われません。

ちなみに、ELS正立双眼装置を外し、バローT+Or6mm-Aの単眼状態で撮ったのがこちら。

c81f5835.jpg

( 倒立像なので上下反転しています )

この画像と比べると、ELS正立双眼装置使用時にはコントラストは少し落ちている感じがしますが、シャープさはほとんど変わりませんね。

対物のFが暗ければ、高倍率の観望にも使えそうな気がします。
今晩晴れたら。月や恒星を見てみます。

ただ、たとえば30cmF5に、2倍バローをつけて合成F10にしたとかでは、あんまりシャープではなかったですね。対物のもともとのFが暗いのでなければ駄目なのでしょうか?
まあ、この辺はバローのクオリティも関係してくるとは思いますが。

ELS正立双眼装置、対物やアイピース、バローなどの最適組み合わせが見つかりさえすれば、高倍率惑星観望にも、かなりのパフォーマンスを発揮するのではないでしょうか。

この辺は、この双眼装置がそこそこ普及して、ユーザーの皆さんがいろいろな使い方を試すことで熟成されていくかも知れませんね。