先日、コロナドP.S.T. を入手しています。
これは、ある実験に「 目的外使用 」するためなのですが、せっかくですので、普通に太陽望遠鏡として使った場合、カサイELS正立双眼装置との相性はどうなのか、を試してみました。

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現状、P.S.T. に使用可能な双眼装置は実質的にELS正立双眼装置のみですので、この組み合わせがどのようなパフォーマンスを発揮するのか気になっている人も多いと思います。

いろいろなアイピースで試してみましたが、一番クリアに見えたのは、PL12mm33倍でした。

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広視界アイピースも試しては見たんですが、右の画像のようにP.S.T. は接眼部出口のブロッキングフィルターが非常に小径のため、広い視界はあんまり意味がなく、PLあたりがベストマッチのようでした。

P.S.T. はエタロンフィルターの傾き調整によって、透過波長域をシフトし、表面の模様が一番見やすい位置を探すようになっているのですが、

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( このダイヤルを回して波長域をシフトさせる )

最適位置にしてもそんなにコントラストはつきません・・・・・というのも、自分は今までじろーさんやK.Nebulaさんのダブルスタック太陽望遠鏡でしか見たことないので、P.S.T. のようなシングルスタックの太陽望遠鏡ですと、とてもコントラストが悪く感じてしまいます。
見えることは見えるんですがはっきりしないというか・・・・透明度の悪い日に土星の縞模様を確認しているような感じでしょうか。

しかし、双眼装置を通すことで、この見にくさが改善し、太陽表面の模様がかなり見やすくなりました!
片目ずつ見ていくと、単独の視野では明るさ、コントラストとも単眼の時より落ちているのに双眼で見ることによって視認性が一気に上がります。
久々に双眼視のメリットを思い知った感じです。

主観的な印象では、ダブルスタックの見え方を10とした場合、シングルスタック単眼では3ぐらいの見え方なんですが、これが4~4.5くらいに向上するでしょうか( あくまで個人の感想です )。

また、P.S.T. は接眼部に可動部がなく剛性が高いため、それなりの重量がある双眼装置の取り付けも全く不安はないですね、
この辺も相性が良い、と言えるかもしれません。


**おまけ**

P.S.T.ではこの丸い小窓に太陽の光がポイントされるようになっていて、これで導入するのですが、残念ながらど真ん中に入れると視野からはずれているので、望遠鏡で見える位置にマジックで点をつけました。

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やっぱりアメリカだなあ・・・・・( P.S.T.の製造国はメキシコですが )