シベットのボイド管「分割式」30cmです。今回より「ラベンデュラ300」という名前にしました(きたかるさん公認?)。
IMG_4706
ホームセンターで100円で売っていた「不人気色」の紫を鏡筒前部に塗ったところで使いきり、後部は余っていた艶消しの黒を成り行きで塗ったところ、偶然、某有名アイピースと似た外観になったところから強引にネーミングしたものです(笑)。
今回の原村では、ニックさんのナイトビジョンの後方支援をメインにしていたのですが、この望遠鏡もそれなりに稼働していて、木星・土星の一般ギャラリー向けの観望や、M57などの通常観望でナイトビジョンとの比較などをおこなっています。

また、結構注目を浴びたのが、さかいさんの手による蝶番式追尾台ですね。
IMG_4721
↓くわしくはここ
https://hoshinakama.jp/6th/session/No1.pdf
↓製作コンセプト等はこちら
https://www.slideshare.net/keiichisakai10/2016-58904663

この追尾台を使用して観望してもらったときにも、少し詳しい方だと、
「あれ? ドブソニアンなのに追尾しているぞ・・・・いったいどうやって?」
となりますので、そこから追尾台の説明を始めるのですが、興味をもってくれた人はほぼ漏れなく感銘を受けてくださいました。

最近はドブソニアンも経緯台式でXYに恒星時駆動するのがメインになり、ポンセットマウントでさえ下火(?)になりつつある気がしているのですが、このように蝶番を極軸として扱う発想自体がもうなじみの少ないものになっているようです。

このシステムで一般ギャラリーの方々に観望してもらったアイピースは、この組み合わせ。
IMG_4852
ビクセンのバローT + スペーサー(バローTのレンズを外した筐体のみ) + RPL25mm
で、30cmF5に取り付けて・・・・たぶん140倍くらい(スペーサーでバローとアイピースの距離を離して得られる拡大率が未測定)。

究極の高性能、ってものでもないのですが、アイポイントが長く、視野もそこそこ広く(60度)、ちょっとクリアでいい感じのバランスです。
一般の方に見てもらうときは、とにかくブラックアウトしにくいアイピースを考えます。

果たして、これで木星や土星を見た一般ギャラリーの多くの方が
「 見やすい! 」、「 一番見えた! 」などとという評価と共に、木星や土星に感動を覚えてくださったのはとてもうれしかったですね。

原村の観望エリアには、超高性能の望遠鏡が並んでいるのですが、ひょっとしてギャラリーの方に最高の性能で見てもらうために、「 尖がった組み合わせ 」になっているのかも知れないな、などと思いました。
以前は自分も、一般ギャラリーの方々にも双眼望遠鏡なども見てもらっていたのですが、この種のマニアック機材は初めて望遠鏡を見るような方には、性能が発揮できるように見てもらうのが難しく、これは双眼装置でも同様でした。
結局そうなると、高性能機材での提示が自己満足に終わってしまうので、目の位置がルーズでも見えるアイピースで倍率も上げすぎないのが一番いいかな、と最近では考えるようになっています。