とりあえず自分の5㎝f17ハーシェル・ニュートンではルーペアイピース(スタインハイル3枚玉)よりLavenduraアイピースの方が月面キラキラが良く見えました。

この記事の時にLavendura(プロトタイプ30㎜)を使えば、中央遮蔽やスパーダーのある15㎝F8でも月面キラキラが見えるのではないかと考えてやってみてますが、まあ「見えなくもない?」くらいでしたね。

先日、Lavenduraの製品版30㎜を入手(なぜか2本 笑)しましたので
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「プロトタイプとは違うのだよ! プロトタイプとは!」かも知れないな(笑)と思って、15㎝F8につけてみました。倍率40倍、瞳径3.8㎜となります。
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プロトタイプの見かけ視界40°と比べ製品版は45°ありますね。最近はルーペ系の20~30°のアイピースが多かったので超広視野に感じます(笑)。また、ゴーストやコントラストの面でもわずかに優っているようです。

恒星像を確認しますと良像範囲は視野全面にわたっており、像面湾曲も歪曲もほとんどないのがプロトタイプ、製品版を通じてLavenduraの優れているところと思います。最近また入手可能になっている(焦点距離によっては間もなく)ようなので、これも朗報ですね!

さて、肝心の15㎝+Lavenduraによる月面キラキラですが・・・
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前回同様「まあまあ見える」と言ったところでしょうか。15㎝の集光力のため、まぶしいほどの光量で一見コントラストも高そうなのですが、5㎝F17ハーシェル・ニュートンや6㎝F15テレパックのほうが月面の明るい部分の表現力が豊かな感じです。15㎝はバックグラウンドと月面とのコントラストはあるけど月面上のコントラストは小口径に負けている?

ニュートン反射のコントラスト上の泣き所はやはり接眼対面部でしょうか。この15㎝F8を接眼部からのぞき込むとこのように見えます。
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そこで、黒画用紙によるドローチューブ先端絞り(φ30㎜程度)を置いて見ますと
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取り付け方が適当過ぎますが(笑)、このようになります。
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このような小径のドローチューブ先端絞りを設けますと光量100%のイメージサークルが視野中央付近のみとなるので用途によっては問題が生じますが、眼視目的の場合、迷光はかなり防ぐことができますね。

さて、これでコントラスト倍増か? と期待を込め見てみましたが、少し抜けが良くなっている・・・気がする? 程度(笑)。やはり1カ所じゃダメか。やはり迷光処理は鏡筒全般にわたって行った結果の「チリツモ」でエビデンスが出るのかも知れません。

そうそう、月面キラキラは低倍率ほど良く見える傾向がありますので、自作の2インチパチモンLavendura66㎜相当で倍率を下げてみるとどうなる?
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これですと倍率18倍、瞳径8.3㎜となるかなりのセオリー外運用。たぶん自分はもう瞳は5㎜くらいしか開かないので、口径が無駄になるわ、視野中央に斜鏡の影が見えてくるわであんまり良い事ないのですが・・・キラキラは40倍の時より見える気がします! しかしここまでの低倍率を使うなら15㎝の口径は全く必要ない気も(笑)

さて、現状、月面キラキラをたくさん見るためには

1 シャープな光学系(F値は大きい方がこの傾向になりやすい)

2 コントラスト向上のための迷光処理がなされた鏡筒(これもF値が大きい方が有利)

3 ハイゲンス・スタインハイル3枚玉・Lavenduraなどのアイピース


などが必須であることは何となく浮き彫りになってきたのですが、今回15㎝F8+Lavenduraでは1と3の条件は満たしていると思うので、月面キラキラの見え方が中くらいに留まっているのは、2の影響なのか、中央遮蔽やスパイダーの影響なのかまではまだ不明ですね。


よく考えたら屈折やハーシェル・ニュートンに、中央遮蔽やスパイダーを設ける&設けない、を比較したらこれは調べられるので後日検証してみようと思います!


***おまけ***

月面キラキラはなかなか写真では再現できないのですけど、ひょっとしてリバーサルにて適性露光で撮影し、スライドを透過光で見るとそれが可能な気がしてきました。Webで提供できない面では同じですが(笑)