ED-Lavendura34mmです。

Lavenduraとは北軽井沢観測所さんで開発・製造されている3群6枚のアイピースです。
歪曲がなく、高解像度と高コントラストを併せ持つ一種究極のアイピースですが、見かけ視界が42~45°と比較的狭く、主にこの点で使う人を選ぶ仕様となっています(個人的にはハイゲンス運用で30~40°をうろうろしていますので、45°が「広視界」に思えますが 笑)。
従前、このアイピースはじろーさんをはじめ太陽望遠鏡に使っておられる方が多かったのですが、自分はこのアイピースを中央無遮蔽のハーシェル・ニュートンと組み合わせることで月面クレーターリムの高輝度スポット(通称:月面キラキラ)が非常に良く見えることを発見しました。
ハーシェル・ニュートンやアクロマート+ハイゲンスによる月面キラキラの検出は完全にマイブームになっていて、最近はほとんどこれしか見てないです(笑)
さて、少し前置きが長くなりましたが、今回のED-Lavendura34mmです。これはLavenduraの3群を3枚とも”FPL系のED”+”LAフリント”の2枚玉としたものです。Lavenduraの設計思想はそのままに素材のスペックを上げることで強引に性能を向上させるという力技・・・何というモンスター・オプティクスなのでしょうか(笑)。現状、このモンスターは未発売ですが当方は幸運にもその1stロットを2本先行入手することができました!
まずは地上風景、比較対象はBK7+F2の2枚玉を3群持つLavendura30mm、MAKSY双眼の左右で見え方の違いを見ます。

左がED-Lavendura34mm、右がLavendura30㎜です。


はい、コリメート画像じゃ全然違いわからないですね、すいません(笑)。ノーマルのLavendura30㎜の時点で相当に高コントラストなので、どうしても写真ではこうなってしまいます・・・しかし、実際の眼視ではEDの方がシャドウ部分が一見して「より黒く」見えます。たとえば画面中央にある木の幹だと少し色が濃くなり表面なんかの様子もより詳しく見えてるかな? という感じ。あと、シャドウ部と比べると気づきにくいのですが木の葉が光を反射して光っているようなハイライト部は「より白い」感じです。こういうのをダイナミックレンジが広い、と言うのでしょうか。
しかしノーマルのLavendura30㎜の段階で相当に高性能、普通の銀プローセル(これだって必要十分にシャープだしコントラストも高い)あたりとの比較ではコントラストや解像度で確実に1段階上に行きますので、ED-Lavenduraの見え方はまさに「上には上の最後の一押し」とでも言えましょうか。コントラストに注目すると、銀プローセル:90、ノーマルのLavendura:96、ED-Lavendura:98くらいに主観的には感じられました。

Lavenduraとは北軽井沢観測所さんで開発・製造されている3群6枚のアイピースです。
歪曲がなく、高解像度と高コントラストを併せ持つ一種究極のアイピースですが、見かけ視界が42~45°と比較的狭く、主にこの点で使う人を選ぶ仕様となっています(個人的にはハイゲンス運用で30~40°をうろうろしていますので、45°が「広視界」に思えますが 笑)。
従前、このアイピースはじろーさんをはじめ太陽望遠鏡に使っておられる方が多かったのですが、自分はこのアイピースを中央無遮蔽のハーシェル・ニュートンと組み合わせることで月面クレーターリムの高輝度スポット(通称:月面キラキラ)が非常に良く見えることを発見しました。
ハーシェル・ニュートンやアクロマート+ハイゲンスによる月面キラキラの検出は完全にマイブームになっていて、最近はほとんどこれしか見てないです(笑)
さて、少し前置きが長くなりましたが、今回のED-Lavendura34mmです。これはLavenduraの3群を3枚とも”FPL系のED”+”LAフリント”の2枚玉としたものです。Lavenduraの設計思想はそのままに素材のスペックを上げることで強引に性能を向上させるという力技・・・何というモンスター・オプティクスなのでしょうか(笑)。現状、このモンスターは未発売ですが当方は幸運にもその1stロットを2本先行入手することができました!
まずは地上風景、比較対象はBK7+F2の2枚玉を3群持つLavendura30mm、MAKSY双眼の左右で見え方の違いを見ます。

左がED-Lavendura34mm、右がLavendura30㎜です。


はい、コリメート画像じゃ全然違いわからないですね、すいません(笑)。ノーマルのLavendura30㎜の時点で相当に高コントラストなので、どうしても写真ではこうなってしまいます・・・しかし、実際の眼視ではEDの方がシャドウ部分が一見して「より黒く」見えます。たとえば画面中央にある木の幹だと少し色が濃くなり表面なんかの様子もより詳しく見えてるかな? という感じ。あと、シャドウ部と比べると気づきにくいのですが木の葉が光を反射して光っているようなハイライト部は「より白い」感じです。こういうのをダイナミックレンジが広い、と言うのでしょうか。
しかしノーマルのLavendura30㎜の段階で相当に高性能、普通の銀プローセル(これだって必要十分にシャープだしコントラストも高い)あたりとの比較ではコントラストや解像度で確実に1段階上に行きますので、ED-Lavenduraの見え方はまさに「上には上の最後の一押し」とでも言えましょうか。コントラストに注目すると、銀プローセル:90、ノーマルのLavendura:96、ED-Lavendura:98くらいに主観的には感じられました。
さて、夜晴れましたので、早速MAKSY双眼と5cm F 17ハーシェルニュートンで月を見てみます。

この時間帯は月齢17.5くらいだったでしょうか。

iPhoneによるコリメート画像に月面キラキラの雰囲気が伝わるような画像処理を行ってみましたが、やはり表現しきれないですね。
結論から言うと、当方最大の関心事である月面キラキラの見え方は、ノーマルLavenduraとED-Lavenduraであまり変わらなかったです。これは鏡筒がMAKSY双眼でも5cmハーシェルニュートンでも同じでした。というかノーマルLavenduraの時点でキラキラは無茶苦茶良く見えて、とくにハーシェル・ニュートンでは月面に光る砂を点々とまぶしたような感じ。MAKSY双眼だとこのキラキラは割とおとなしくなり、ハーシェルニュートンだと一気に切れ味を増してくるのはこれまでの検証結果と同様でした。
ただし、海の部分の階調は明らかにED-Lavenduraが上。海の黒い部分が汚れたような感じにより濃く見えます。またコペルニクスの周りの光条がクモの巣みたいに入り組んで見えるのが非常に見ごたえがありました。この辺の階調の視認性の高さは双眼であるMAKSYの方がいいですね。キラキラ単体ではハーシェル・ニュートンが圧倒的によく見えますが。これはもうハーシェル・ニュートンを双眼望遠鏡にするしかないのでしょうか?(笑)
15cm F8反射、DOB6クラシックにも付けてみました。35倍で月の全景が見えます。

15㎝F8での月面キラキラの見え方はMAKSY双眼とあまり変わらないですね。見えなくもない、と言う感じ。口径が大きくなると月面キラキラ部分以外の輝度も増すので見えにくくなるのではないかと仮説を立てています。通常、ほとんどの天文ファンの機材はあっという間に大口径化しますので(笑)、比較的小口径でないと顕在化しにくい月面キラキラの認識が一般的ではない理由はこれなのかも知れません(こっちも単なる仮説ですが)。
地上風景ではED-Lavenduraが明らかにコントラストが高かったのですが、月面でもその違いはありました。ただ、繰り返しになりますがノーマルLavendura自体が相当な高パフォーマンスですので、EDはやはり「最後の一押し」という感じですね。しかしノーマルでも見えてるものがさらに視認性が高くなっているのは間違いないと思います。
土星も出ていたのでMAKSY双眼で一応見ましたが、さすがに倍率が低く(24倍)輪を確認する程度にとどまりました(笑)。15cmF8反射にテレセン5倍バーローで176倍にしてみます。

予想通りエッジがキレキレの像で気持ち良いですね。完全に白飛びしてますがスマホでのコリメート画像↓

輪が細くなってる土星だけどカッシニは何とか確認。本体模様の彩度も高いです。これは惑星もいけるやつですね!
176倍での月面拡大もまずまず。

まあしかし、月面拡大の場面では普通に良く見えるアイピース、って感じでした。やはりせっかくED-Lavenduraを使うなら低倍率で月面全景を見て、ガツンとしたコントラストや階調を味わいたいですね!・・・ってまあこれは個人的嗜好の話(笑)。

まあしかし、月面拡大の場面では普通に良く見えるアイピース、って感じでした。やはりせっかくED-Lavenduraを使うなら低倍率で月面全景を見て、ガツンとしたコントラストや階調を味わいたいですね!・・・ってまあこれは個人的嗜好の話(笑)。
と言うわけでED-Lavenduraのファーストインプレッションでした。

雲もあってベストなコンディションではなかったけれども、もともとが高性能なノーマルLavenduraのパフォーマンスをさらに上書きするアイピースである事は確実です。しかしノーマルと比べての性能差をどう評価するかは各自の使用目的次第にはなってくるでしょうね。この差に決して安くはないED×3のコストを払う層がどれぐらい見込めるかが、これからのED-Lavenduraの立ち位置になろうかと思います。
ただ、アイピース規格のEDレンズを調達し、このような尖りまくった「EDモンスター」を製品化した北軽井沢観測所さんの英断と努力には頭が下がるばかりです。その素性が規格外なのは間違いないので、今後オーナーの皆様の様々な運用によって、どのような予想外のパフォーマンスを見せてくれるか楽しみではありますね!
さて、時代が生んだ究極、ED-Lavenduraの今後はいかに!?
さて、時代が生んだ究極、ED-Lavenduraの今後はいかに!?
コメント
コメント一覧 (4)
北軽さんのチャレンジ精神(製品)は、目を見張るものがありますね!
ものすごく気になるのですが、でも、ものすごく高そうなイメージが・・・^^;
じろーさんも入手しているかな? 太陽観測の結果も知りたい・・・な
uwakinabokura
が
しました