酒居さんの40㎝ドブソニアンです。

コンクリート柱の型枠等に使う紙筒「ボイド管」で鏡筒が製作されています。
これは車載状態。

鏡筒が2分割されていますね。John Dobsonの提唱によるボイド管鏡筒はもともと分割なしの1本鏡筒なのですが、これだと鏡筒がかなり長くなるので、25㎝を超える口径では一般的な日本車へ載せるのが難しく、これを解決するべく運用が広まったのがトラス式の鏡筒であったり、NINJA式のFRP鏡筒分割方式でありました。
この40㎝でもNINJA方式の応用で鏡筒が2分割されていますので、画像のような軽自動車を含むほとんどの車種に搭載が可能となります。
ボイド管分割式は自分の30㎝でも採用していますが、

加工や製作がしやすくトラスと比べ剛性が確保しやすいのが大きなメリットと思います。ただボイド管は紙のため切断面が崩れてきやすいのですが、酒居さんの作例では断面やドリル穴にエポキシ樹脂系の接着剤をしみ込ませて硬化させているそうです(自分のボイド管鏡筒にもやっておかなくては!)
さて、酒居さんの40㎝は日周運動を追尾できる汎用赤道儀台に載っています。

機能としてはポンセットと同じですが、観測地の緯度に合わせて切り出した斜めの板を合わせたものを極軸にし、ズンギリボルトによるタンジェントをソフト制御されたDCモーターで駆動するという特徴的なものです。
原理的にはこちらをご覧ください
この記事は初期型ですが、40㎝クラスの搭載に当たって大型化・薄型化され、蝶番からベアリングの仕様に変わっています。
ちなみに自分の30㎝でも初期型を使わせていただいていますが、追尾精度が素晴らしいですね。
この40㎝の架台や汎用赤道儀台は、一見「フィンランドバーチ合板」的な美しい仕上がりの厚い合板で作られているのですが、実はこれコンパネを2枚(片方は塗装コンパネ)木工ボンドで貼り付けたものなのだそうです。12㎜厚のコンパネ2枚で24㎜厚となり、高級感と剛性を兼ね備えたマテリアルが得られています(ただ、少し重いそうで望遠鏡架台と赤道儀台を合わせると24㎏ぐらいになる、って言われてたような)。

(酒居さんの40㎝+追尾台の全体像:酒居敬一(@dob22in)さん / X (twitter.com) の固定ポストより転載)
酒居さんが星もと会場に到着された頃はもう「天体観測会場」はいっぱいになっていたため、受付裏の駐車場に誘導されたそうですが、ここは「天体観測会場」より人通りが多く、自分が訪れた際にもギャラリーの方に望遠鏡を見せておられました。
酒居さんがかつて55㎝望遠鏡を運用されていたころ
「大きい望遠鏡を持っている人は他人に見せる義務がある」という名言を残されているのですが、長年にわたりその信念を貫き通されているのはさすがですね!
続く! (いったん終了)

コンクリート柱の型枠等に使う紙筒「ボイド管」で鏡筒が製作されています。
これは車載状態。

鏡筒が2分割されていますね。John Dobsonの提唱によるボイド管鏡筒はもともと分割なしの1本鏡筒なのですが、これだと鏡筒がかなり長くなるので、25㎝を超える口径では一般的な日本車へ載せるのが難しく、これを解決するべく運用が広まったのがトラス式の鏡筒であったり、NINJA式のFRP鏡筒分割方式でありました。
この40㎝でもNINJA方式の応用で鏡筒が2分割されていますので、画像のような軽自動車を含むほとんどの車種に搭載が可能となります。
ボイド管分割式は自分の30㎝でも採用していますが、

加工や製作がしやすくトラスと比べ剛性が確保しやすいのが大きなメリットと思います。ただボイド管は紙のため切断面が崩れてきやすいのですが、酒居さんの作例では断面やドリル穴にエポキシ樹脂系の接着剤をしみ込ませて硬化させているそうです(自分のボイド管鏡筒にもやっておかなくては!)
さて、酒居さんの40㎝は日周運動を追尾できる汎用赤道儀台に載っています。

機能としてはポンセットと同じですが、観測地の緯度に合わせて切り出した斜めの板を合わせたものを極軸にし、ズンギリボルトによるタンジェントをソフト制御されたDCモーターで駆動するという特徴的なものです。
原理的にはこちらをご覧ください
この記事は初期型ですが、40㎝クラスの搭載に当たって大型化・薄型化され、蝶番からベアリングの仕様に変わっています。
ちなみに自分の30㎝でも初期型を使わせていただいていますが、追尾精度が素晴らしいですね。
この40㎝の架台や汎用赤道儀台は、一見「フィンランドバーチ合板」的な美しい仕上がりの厚い合板で作られているのですが、実はこれコンパネを2枚(片方は塗装コンパネ)木工ボンドで貼り付けたものなのだそうです。12㎜厚のコンパネ2枚で24㎜厚となり、高級感と剛性を兼ね備えたマテリアルが得られています(ただ、少し重いそうで望遠鏡架台と赤道儀台を合わせると24㎏ぐらいになる、って言われてたような)。

(酒居さんの40㎝+追尾台の全体像:酒居敬一(@dob22in)さん / X (twitter.com) の固定ポストより転載)
酒居さんが星もと会場に到着された頃はもう「天体観測会場」はいっぱいになっていたため、受付裏の駐車場に誘導されたそうですが、ここは「天体観測会場」より人通りが多く、自分が訪れた際にもギャラリーの方に望遠鏡を見せておられました。
酒居さんがかつて55㎝望遠鏡を運用されていたころ
「大きい望遠鏡を持っている人は他人に見せる義務がある」という名言を残されているのですが、長年にわたりその信念を貫き通されているのはさすがですね!
コメント
コメント一覧 (2)
uwakinabokura
が
しました