Samさんの電視観望デモンストレーションです。
講演終了直後は曇っており、このままだと観望は厳しいかなという感じだったのですが、
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午後7時くらいになると晴れ間が出てきたので会場を散策していると、すでにSamさんが電視観望の機材をセッティングされています。6cm屈折にASI294MC、AZ-GTi経緯台、パソコンに椅子、というミニマムなセットをポンと持ってきてすぐに設置ができるのも電視のメリットですね。
 M57、27といった輝度の高い惑星状星雲を導入されたりしているうちに晴れてきて、あっという間に人だかりが。
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また、ギャラリーの間から次々と歓声や質問が出て関心の高さがうかがえます。電視観望運用上のいろいろな意見も出てましたが、ディスプレイ上にその天体の名称とか簡単なインフォメーションが出ているといいかもしれません。パソコンにそういうソフトをインストールしておいてSharpCapの画面と並べる方法もありますか。しかし、連動が手動になってしまうので、もたついてあんまりギャラリーを待たせることになると逆効果だから、「M57 惑星状星雲」ぐらいにテキストボックスに表示するくらいでもいいでしょうか。

さて、初めて実際にSamさんの操作を見たわけですが、鮮やか! の一言に尽きますね。AZ-GTiによりASI294MCの視野内に一発導入、手動で中央に寄せて画像をその天体に最適化、続いてライブスタックで刻々とSN比が上がっていく様は、変な表現ですが思ったより「ライブ感」がありました。また、M57のような視直径の小さなものはデジタルズーム状態でかなり拡大しても画質はそれほど落ちないのも初めて知りました。なるほど、だから焦点距離が短くてもトリミング拡大すればいいわけだから、望遠鏡が小型で済むのですね。
網状星雲を導入されたので、リクエストして全体像が見えるように視野を振ってもらいます
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ギャラリーが多くて斜めからしか撮影できませんでしたが、何とか視野内に全体が納まっています。このように表示されていると、一般ギャラリーに見てもらった時に「この真ん中あたりで数万年前に爆発した星の残骸が、今でも秒速100kmで拡がり続けています」といった具合に解説できるわけです。

電視観望の前途は洋々ですね。Samさんご自身も今後運用方法を進化させていかれるのでしょう。また、いろいろな人がいろいろな使い方をして、末広がりに盛り上がっていくかもしれません。その末席に自分もいられたらうれしいですね!

その後、雲が出てきたので、Samさんはいったん撤収されました。
しかし、小海の夜はまだまだ続くのです!