先日、小規模観望会にて、電視観望も行いましたのでその様子を報告します(今回は当ブログにしては比較的長い記事になっています)。
参加してくださったのは、お母さん(職場同僚)2人とその子供さん(小学生、高校生いずれも女子)の4人です。

持参した望遠鏡は、眼視用として、赤道儀台に載った自作30cmドブソニアン
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(2019原村星まつりでのスナップ。ナイトビジョンの広告は本文とは関係ありません)

これには副望遠鏡を搭載できるアリ溝をつけてあるのですが、今回は76mm望遠鏡を同架します。
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これにより、主望遠鏡と同じ天体をもう一人が見ることができます。

電視観望はミザール・ネイチャースコープBN-80改、8cmF5 + ASI294MC +AZ-GTi経緯台 のセットです。
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今まで、こういう観望会には望遠鏡を大小4台くらい持って行って、参加者の待ち時間がなくなるようにしていたのですが、今回はシンプルにこの2台です。

まずは沈む前に、と木星から30cmの眼視でスタート。本体の模様よりガリレオ衛星の様子に歓声が上がります。スカイサファリで、当日の4大衛星の配置を調べて、「これがイオ、ユーロパ、ガニメデ、カリスト」と教えて差し上げると喜ばれました。

ここで、小学生4年生のお子さんに30cmの操作を任せて(!)、自分は電視観望の導入と画像処理をおこないます(この子供さんは前回、フリーストップの30cmで、簡単な導入ができるまでに熟達しており、実は今回の観望会もこの子のリクエストにより行われたものです)。
土星、月とクイックファインダーにより問題なく導入していました(土星は少し苦労していましたが)。この方が人に「お膳立て」してもらうより数倍充実感があるんですよね。

電視の準備が整ったので、いつものM57から(当日、ギャラリーの眼への悪影響を少なくするために、ディスプレイの光量は最小にした上、さらにソフトで光量を落として見てもらっています)
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「星が寿命を終えた時に放出されたガスが拡がってリング状になっているよ」、とか説明しますが、反応は中くらい(笑)ですかね。

続いて北アメリカ
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北アメリカの形は分かってもらえました。「このメキシコ湾に相当する暗黒星雲で星が誕生している」と説明。やはり反応は中くらい。

続いて、M27、フル視野と
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部分拡大
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これは色が見えているのに感心してもらえました。

続いて、網状星雲。
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「大きい星が粉々に爆発したガスが吹っ飛んでるやつ」とか言いますが、この辺になると、ほとんど説明押し売り状態・・・・

仕方ないので、早々にメインイベントのM31
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よかった、これはさすがにすごいと言ってもらえました!
場が暖まっているので、「映画とかじゃ、このアンドロメダ銀河からよく宇宙人が攻めて来たりしますよね・・・・」との軽口も受けました。
次の天体に行くために画像を消す時に「せっかくきれいに見えてるのに何だか消すのもったいない」とも言ってくれましたね。

それより、この日はグリーンレーザーによる星座解説のほうが大ウケでした。
お母さん2人は私の仕込みによって星座アプリをダウンロードしているので、それを空にかざしてもらい「これがはくちょう座、こと座」という風に解説していくと反応も上々。また、自分で「あ、たて座ってあるんや・・・」とかの発見も。
ここで、テレコンバーターCD20T(1個のみ)2倍単眼鏡を持ちだし「星座を見るにはこれがいいです」と渡すと、これがまた「カシオペアがすごく良くわかる」という感じに大ウケ!
(「お母さんの顔が大きく見える」とかも言ってました←間違った使い方)

こういうテレコンバーターはビノにするのが自分ら業界では普通なのですが、一般ギャラリーには単眼の方が使いやすいみたいですね。

今回は、電視観望の手ごたえもなくはなかったのですが、視野いっぱいに天体が広がっているような状態でないとあまりアピールしないかも、というのもわかりました。
それより、再確認できたのが、やはり人間は
自分で主体的におこなったものの方が感動は大きい
ということでした。

*望遠鏡を自分で操って導入する
*実際の空にある星座を自分の目で判別する
*自動導入架台のコントロールで「M31」とか入力してGOTOボタンを押し、望遠鏡が動くと感動
*木星の衛星や土星の衛星に自分で気づく
*主望遠鏡と副望遠鏡にて同対象を親子で見ると楽しい
*アルビレオのバックに無数に星があるのに気づく

などでしょうか。

例えば今回、電視観望で二重星団を見てもらったのですが、
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これより、30cmの眼視で見てもらって(片方ずつになりますが)散開星団の中のアステリズムとでも言うべき、「タコ星団」
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を判別してもらったときの方が感動してもらえたというか。

ちなみに個人的にはこのタコはチブル星人に見えます
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さて、観望会自体は盛り上がりましたがやはり、ギャラリーのニーズに的を絞った観望会にしていかないと、やる意味がないな、と改めて認識できた機会となりました。
もちろん、「電視観望が最もニーズに答える場面」もあると思いますので、今後ともマーケティングを続けていこうと思います!

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さて、ギャラリーが帰宅した後も、少し電視観望を続けました。

昇ってきたばかりのプレアデス
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まだ低空だったのですが、何とかメローペの周りの反射星雲が出せました。高度が高くなると全体の星雲もいけるかな。
もうギャラリーは誰もいないのですが、「ここは誕生したばかりの若い星が放射圧で周りの星雲を吹っ飛ばした領域です」と説明しました・・・・心の中で。

続いて銀河シリーズです。

NGC253
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NGC891
IMG_5539のコピー
M33
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M74
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(253、891は部分拡大、33、74はフル画面)
うーん、いずれも、一般の方向けにはちょっと、ですね。891と74でエッジオンとフェイスオンの説明をしたいんだけどなー・・・・・SharpCapによる画像処理を、もう少し追い込まないと形が分からなさそうです。

惑星状星雲や銀河のように視直径の小さいものは、やはり光学系の焦点距離を長くした方がいいでしょうか。
でも、AZ-GTiにはあんまり大型の鏡筒載せられないから、8cmF5に2倍バローでF10でもいけそうかな? いや待てよ、それなら10cmF10のシュミカセでいいか・・・・5kg(AZ-GTi搭載重量)以下の鏡筒で最適なもの熟考する必要あり、ですね。まあしかし鏡筒の選定に悩むのも電視観望の大きな楽しみの一つでしょうか。

だからシステム構築がやめられんのだよ(笑)。