もうわかったから、と言われそうですが、今回はビクセンSP140SS”コメットキャッチャー”シュミット・ニュートン鏡筒による電視観望システム構築です。
この鏡筒は以前、タカハシε130Dの性能を目指して開発する、とか賞月観星みたいな目標をたてながら、かなり弄り倒していましたので、鏡筒を連結延長して純シュミットとか、各種補正レンズ使用・補正板位置最適化でフラットシュミット、とかオプションが多数発生しています。ですので、どの仕様を使うか大いに迷ったのですが、とりあえずはノーマル鏡筒の最もコンパクトな形で、何とかAZ-GTiに搭載できる軽量仕様を目指すことにしました。
一番軽量コンパクトなノーマル鏡筒を使った仕様では、ファインダー、アリ型、鏡筒バンド、ASI294MCも含めた鏡筒総重量が4.4kg。考えてみればビクセンのもともとの設計が、14cmの鏡筒としてはかなり重量をそぎ落とした優れたパッケージングであると言えます。
これなら「最大搭載可能質量 約5kg」のAZ-GTiでもギリギリ過積載にはならないはず!
片持ち経緯台のため、さすがにバランス崩れによる転倒が心配でしたが意外に大丈夫そうな感じでした(しかし、軽量のカウンターウエイトを付けた方がいいような気はします)。
ノーマルではD=140mm、fl=500mmのF3.6ですが、そのままだとコマ収差がすごいことになるので、ASI294MCのフランジバックに最適化した補正レンズをつけて像面平坦化・コマ補正した「フラットシュミット化」しようと思っています。
とりあえず今日のところは、手元にあった、D=35mm、fl=35mm、F1(!)の強烈なアクロマートレンズを怖いもの見たさで入れてみました。
実際、これはこの光学系で曇り空を写したものですが、
あと、反射は車で運ぶと光軸が狂うことが多いので、一般向けの観望会に持って行った時、光軸修正でお客さんを待たせるリスクが増えますね。しかも、このシュミット・ニュートンは補正板を外さないと斜鏡の光軸修正ができない構造になっているのでなおさらです
とまあ、いろいろ懸念はあるのですが、ダメ元で一回は使ってみます。補正レンズ候補の「控え」としては、ケンコークロ―ズアップレンズNO2、3、4、5、EOSのフランジバックでは最適だったD=42mm 、fl=273mmのアクロマート等たくさんありますので、どれかはマッチする予定ですが、問題は、最適解が出るまでわたくしの根気が続くかどうかです(笑)。
いや、まぐれ狙いはやっぱり効率悪いですよね・・・光学シミュレーションソフトの使い方だいぶ忘れてしまったんですが、覚悟を決めてちゃんとシミュレーションしたほうが早いか。
コメント
コメント一覧 (2)
はじめは純シュミット化を考えて入手したのですが、適当な鏡筒素材がなく、R-130Sの鏡筒に換装しましたが、鏡筒の剛性不足で結局オリジナルの鏡筒に戻しました。
改造の内容はリンク先の記事にまとめています。
http://baidarka.sueyoshi-keisei.com/?eid=755#comments
このあとに、貴ブログを参考にして、ケント紙積層で枠をつくって組立望遠鏡対物レンズを仕込み、わずかに残ったハロは補正版にd=130mmの絞りをつけたらすっきりなりました。
現在の悩みは、たぶん写野外の輝星によると思われる輪状のゴーストが写野の隅に写り込むことで、対物レンズレデューサーによって発生しているのか、それとも写野が広くなったのでもとからあったものが写るようになっただけなのか、判断に苦しんでいるところです。
uwakinabokura
がしました