ビクセンSP140SSシュミット・ニュートンの補正レンズとして、ケンコーのACクローズアップレンズNo4を使った、合成fl=437mm、合成F3.1 の仕様で電視観望を行いました!
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この補正レンズはレデューサーとしてだけではなく、フラットナ―・コマコレクターとしての働きも兼ねた想定で、No4は取りあえずの投入ではあったのですが、現時点でほぼ完璧な性能を示してしまいました。
bara
これは、ばら星雲のスクリーンショットですが、ピントが比較的シャープで、HⅡ領域やグロビュールの描写がかなり細かいところまでできましたので、ぜひ画像をクリックして拡大してみてください。

さらに、周辺像(画面右下の拡大)はこんな感じ。
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補正レンズによる色収差でわずかに星像が伸びていますが、モニター画面の解像度の制約を受けるリアルタイム電視観望の画像としては、ほぼ全面ピンポイントと言っていい星像です。

さらに、これまでのF5→F3.1となったことで、約半分の露出時間で同じ明るさが得られるようになり、ライブスタックの効率が2倍になっています!

ただ、唯一の泣き所と言えるのがイメージサークルですね。
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これは、UV/IRカットフィルターのみで何とか馬頭星雲を出そうとした状態ですが、処理がきつくなると、このようにかなりブラックアウトしてしまいます。

UV/IRカットフィルターをあきらめ、ZWO Duo-Bandフィルターにしたら、星雲は楽にあぶり出せて、周辺減光もだいぶましになりました。
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UV/IRカットフィルターでは光害カブリの影響で、周辺減光がかなり目立つことになるようですね。しかし、これは読者の方からコメントいただいた「補正板絞り」の設置によって軽減されるかもしれませんので、また口径120mm程度の絞りを設定してやってみます。これでもF3.6ですから、まだかなり明るいですし。

まあ、星雲の淡い部分を見るために、バックグラウンドを明るくするとこんな感じに周辺減光が目立ちますが
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バックグラウンドを暗くすれば
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これぐらいでおさまりますので、処理のやり方次第かなとも思います。

また、中央部を拡大すると周辺減光は関係ないので、視直径の小さなものも見てみました。ハッブル変光星雲(部分拡大)とか
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M79球状星団(部分拡大)とか
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うーん、やはり小さくてパッとしないですね。
140SSも一応、2倍バローで合成fl=1000mm 仕様もやってみようと思います。
これでも、合成F7.1なので、まあまあの明るさになりますし。

あと、今までブログに載せる電視観望の画像は、iPhoneのカメラで、パソコンのモニター画面を撮影していましたが↓
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モニター上ではもう少し諧調豊かに見えているものが画質が悪くなって「これじゃあ、伝わらないよなあ・・・」と不満な面がありました。しかし、よく考えてみたら(よく考えなくても)パソコンのスクリーンショット機能を使ったらいいだけの話でした。↓
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画像をクリックして拡大してもらったらわかるのですが、このほうが圧倒的に細かい構造が見えています。ちなみに、この画像は周辺減光が目立たないバックグラウンド設定にも成功してますね。

一番上の、ばら星雲もスクリーンショットによるものです。
スクリーンショットを取ればいい、に気づいたのが遅かったので、カリフォルニアとばらの2枚しかありませんが、M42や馬頭など他の天体もモニター上ではもっと諧調豊かに見えていました。

ともあれ、140SSに使う補正レンズとしては、ケンコーACクローズアップレンズNo4で決まりですね。
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もう少しパワーの強い補正レンズを使えば、周辺星象のわずかな伸びを抑えられるかもしれませんが、アクロマートレンズを使っている限りはどうやっても倍率の色収差が出てしまうでしょう。この辺が引き際かと。

後は、一般向け観望会に持って行くのに、光軸ズレの心配がなくコンパクトな8cmF5にするか、露出時間を短くできてライブスタックが速く、なおかつ画質のシャープな140SSF3.1仕様にするかのチョイスが悩みどころとなりそうです。

焦点距離はほぼ同等ですが、トラブル発生の可能性が少ないのは8cmF5のほうなので出先ではこちらを採用することになりそうです・・・・あ、一応両方持って行っておいて不都合ならスイッチすればいいだけの話か(笑)。