ビクセンSP140SSに2倍バローを入れて、合成fl=1000mm、合成F7.1とした長焦点仕様で電視観望をおこないます。

バローとして使ったのは”知る人ぞ知る”、ビクセン・エクステンダーRです!
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これは上下が36.4mmねじ込みになっていて光軸がかっちり決まり、眼視高倍率で素晴らしい性能を示すバローなのですが、随分以前に絶版となっています。写真全盛の時代のものなのでおそらく需要がなく不人気商品だったのでしょう、今年の原村でも1個500円くらいでどこかの在庫(?)の新品が投げ売りされていました。このように不当な評価に甘んじていますが、ビクセン伝統の検品マーク
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もついており、中華製品のような当たり外れは皆無。間違いなくしっかりと作られた良品なので見かけたら何も考えずに購入することをお勧めいたします(笑)。
ちなみに、姉妹品(?)で同じく絶版の「レデューサーR」があり、こちらは写真用にそれなりの需要があったのでしょうか、まだ在庫投げ売りしてるのを見たことありません。売ってたら絶対買うんですけど・・・・

さて、このエクステンダーRを140SSに取り付けますが、アダプターとピントの関係でフィルターを挟み込むことができませんでしたので、やむなくノーフィルターでの検証になりました。
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なら、連続スペクトル物だよね、ということでまずはM45・・・・で、AZ-GTiの導入ボタンを押しますが、fl=1000mmで画角が狭いので視野内に一発導入できません。あーやっぱりこうなるか、でファインダーで見ながらiPhoneのコントローラーを使って「手動」で導入。
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あー、悪くないですね。最周辺は少し流れますが、周辺減光がほとんどなく、星雲の強調処理が楽です。メローペのまわりのハケではいたような構造がはじめて表現できた気がします。

続いて、M42・・・・もう手動で導入できるものに対象が限定されます。m42
あー別に普通か。やっぱりノーフィルターはインパクトがおとなしくなってしまいます。
あと、左の方の同心円状の模様(?)はASI294MCのフィルターにゴミが乗ってたみたいです。外してブロアで吹き飛ばします。なぜか、こういうゴミが目立ちやすいという特徴が出ました。

あと、手動で導入できる対象としてばら星雲や馬頭を出そうとしましたが、やっぱりノーフィルターではHⅡ領域が全然出てこないですね。わずかに「燃える木」がうっすらと出たのみ。ほぼ星しか写ってないのでスクリーンショットは撮ってません。

何とかM78、79を連番で入れては見ましたが・・・
m78
m79
まあ、あんまり・・・・
ファインダーで見えない、または目印の星が近くにない対象は導入すらできないですね。

フリーストップでスピーディに鏡筒が振れれば何とかなりそうなのですが、コントローラーを使ってやるのは時間がかかり過ぎます。
これなら、30㎝ドブにASI294MCを付け、「完全手動導入」にしたほうがまだ使い勝手がよさそうです。
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以上の点から、140SSのfl=1000mm仕様は、残念ながら一般向け観望会に向いてない、という結論になりました。
まだまだ検証は続きます!