電視観望でも一番お手軽と思われる、CMOSカメラにカメラレンズを付けて固定でやる方法を試してみました。使ったのはCANON EFS18~55mm、F3.5~5.6ズームレンズ。一般的な普及品レンズです。
ASI294MCにCANONマウントアダプターを介して取り付けるとこのようになります。
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ASI294MCにカメラネジが付いているのでそれを小型のカメラ三脚に取り付けています。これ以上大きいレンズになると苦しそうですが、このカメラレンズは非常に軽量なので全く問題なし。

さっそく、オリオン座の方に向けてみます。適当にその辺に向ければいいので導入は必要ありません。

さて、オリオンから、ばら星雲周辺が入るように焦点距離を調整して・・・と。35mmくらいかな? ちなみにノーフィルターです。
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あーこの写り方は懐かしいやつや。40年くらい前のカラーフィルムの写り方です。

とまあ、感傷に浸っている暇はありません。自分の使命は現在使用可能になっている機材で、一般ギャラリーが興味を示す内容を提供できるかどうかの一点!
ここで、いきなりの大本命、ZWO Duo-Bandフィルター使用では!?
rin3
一応、バーナードループやエンゼルフィッシュがうっすらと出ては来ましたが、バックグラウンドの中央が緑、周辺が紫になってどうやっても調整できません。これはあれですか? こういう画角の広いものだと干渉フィルターへの入射角がついて、通過帯域の周波数シフトを起こすってやつですか?

うーん、ZWO Duo-Bandフィルターをかけた状態で撮ったカラーフラットを減算しないといけないってことかな? そんな高等テクニック、できないのですが(笑)

真ん中だけ拡大すれば問題ないのかなと思い、このズームレンズで一番長い焦点距離、55mmにして、ばら星雲を狙ってみても状況はあんまり変わらず。
bara
また、24mmくらいかな? 広くしても同じ・・・というかもっと極端になるか・・・
orion
まあ、これが一番見やすい気もします。

では、帯域の広い光害カットフィルターにチェンジしたらどうかな? ってゴチャゴチャやっているうちに・・・曇ってしまいました(笑)

まあ、単独画像で星が点になってさえいればSharpCapのライブスタック機能が星を追ってくれるので、画面の端の少しのブラックアウトさえ我慢すれば追尾も必要なし。なんて素晴らしい機能なのでしょうか! 追尾用架台がいらないので機材が劇的にシンプルになりますし、運用も楽ですね。一番広角にして、実際の星空と対比させ、実は目には見えないけど、この辺にこういう星雲が実はある、とか解説すると一般の方には興味を持ってもらえるかも知れません。

その運用に向けて、カメラレンズでのフィルター最適化は、また後日バリエーションを追加していきます!

続く!