「CanonFDレンズ 200mmF2.8+ASI294MC+AZ-GTi経緯台+SharpCap」による電視観望をおこないます。今日は月齢23でまだ月も昇ってなく、透明度もよさそうで、3等星程度までは見えています。
フィルターはデュアル・ナローバンドを付けたいのですが、2インチのしか手元になく、今回の200mmF2.8のシステムには31.7mmのフィルターしかつかないので残念ながら使えません。取りあえず、31.7mmのSVBONY CLS 光害カットフィルターを使うことにしました。

ZWO Duo-Bandフィルターのような、「デュアル・ナローバンド」の帯域が広くなったような特性になっています。さらに赤外域も通すというやつなので、ひょっとしたらHⅡ領域だけでなく後々小宇宙(銀河)も見られるかなと思ってのことです。
木人さんから教えてもらった方法(ASI294MC付属のドーナツ状金具をマイクロフォーサーズADの中に取り付ける)でフィルターを入れます。
仕方なくUV/IRカットフィルターに交換して赤外域をカットしてみます。

赤外域をカットしたら少しシャープにはなりました。しかし、青ハロはまだいいとして、相変わらずピントが少し甘い感じになっています。F2.8もの明るいレンズですから設計上の収差補正も厳しいのでしょうけど、このレンズのパフォーマンスはこんなものなのでしょうか・・・・
仕方ない、もう最後の手段です。Hαフィルターで単色光の状態での画質を見ることにします。

ああ、ずいぶんシャープになりましたね。これでダメならもう運用のしようがないので、一時はどうなることかと思いましたが、このレベルなら使えるでしょうか。ちなみに、Hαで赤一色になるので、白黒にしてあります。
7nmの方も試します。

7nmのほうが暗いところが良く出ているように見えますが、処理の仕方の違いだけなので、12nmも7nmもあんまり変わらないかな、という印象を受けました。これらの画像では、分子雲的なものも表現され始めている気もします(これは電視観望で初めてかも)。しかし、残念ながらHα単色光はそこへいくまでの露出時間が長くかかります。
特に7nmの方は16秒を93枚もスタックしてあるので、20分ぐらい放っておいた結果です。とにかく待ち時間が長い・・・もともと「時短」のためにF2.8を投入したのだけれどこれじゃ意味ないです。いや、本来はもっと時間がかかるものがF2.8だから16秒で済んだ、と前向きに考えるべきでしょうか・・・・デュアル・ナローバンド使用ではもっと露出時間短くなると信じているのですが・・・
しかし、くどいようですがデュアル・ナローバンドの31.7mmは現在ないので、今日のところはHαフィルターのままで、200mmF2.8 FDレンズの白黒画像による冬のHⅡ領域祭とします。
いずれも、16秒×20枚前後のスタックで、一画像あたりの所要時間は5分くらい。もうちょっとスタック枚数を増やしたいところですが、多くの天体を順番に見ていくためには長くてもこれぐらいの時間で切り上げる必要があります。
さて、きめ細かい感じの描写はナローバンドフィルターならではですね。今回の200mmF2.8 レンズ、単色光で使う限りは、電視観望においての必要十分な画質を得られそうです。
取りあえず、いちかばちかで構築してみた200mmF2.8のシステムが何とか実用できそうでホッとしています。
いや待てよ、31.7mmのデュアル・ナローバンドフィルターも取得しないとこのシステムは完成しないんでしたね。まだ、この200mmF2.8のレンズにおいて、OⅢとHαの2つの波長のピントが一致するかどうか、というハードルが残っています。
さらに、シャープカットフィルターでHα~近赤外域でのパフォーマンスもチェックしたいですね。
いやあ、まだまだワクワク感満載だなあ(笑)
コメント
コメント一覧 (2)
制御系のPCは何を
お使いなのでしょうか
uwakinabokura
が
しました