CanonFD 50mmF1.4 ですけど、
IMG_6054
F1.4という明るさを求めて入手したこともあり、絞ったら意味ないよなあ・・・と思っていたうえに、ジャンクのせいか絞りが機能しなくてF1.4でしか使ってなかったのですが、今日、アダプタを付け直したら、絞りが機能するようになっていました。理由が良く分からないのですが、とにかく「平日時短電視観望」にて検証です!

CanonFD50mmF1.4に「 QBP + ASI294MC + AZ-GTi経緯台 + SharpCap 」といういつもの組み合わせでおこないます。月はなく、限界等級も3等星くらいまでは見えている、自宅としては比較的良い方の条件になります。

まず、F1.4 1秒露出 では?
1.4
画面右上のベラトリックスを最大に拡大すると・・・・
1.4 1s kakudai
なかなか盛大に歪んでいます。ここから絞って行くのですが、明るさの条件を同じにするために、露出時間を長くして行ってます。

F2.0 2秒露出
2.0 2s kakudai
おお! 一絞りでここまで改善するとは!? 一気に星像が1/4くらいになりました。ではもう一絞りして・・・

F2.8 4秒露出
2.8 4s kakudai
さらに星像が小さくなりました。ではもう一絞り。

F4.0 8秒露出
4.0 8s kakudai
これはF2.8とほとんど変わらないかな。ではF2.8がいいということですね。今日はこのF値でやってみることにします。以下、全て8秒露出、スタック枚数は成り行きです。絞って露出時間がかかるのは嫌だったのですが、8秒なら何とか我慢の範囲です(笑)。

バーナードループから馬頭、M42
orion8sF2.8 8s
お、いいですね。この感じは、QBPの性能が如何なく発揮されています。参考までに、これの一枚画像はこんな感じ↓
orion8sF2.8 8s itimai
ライブスタックによる画質の改善が良くわかります。

時短なのでどんどん行きます。ばら星雲からエンゼルフィッシュ。enzel bara 8S
こういうカップリングで撮れるのも50mmの視野の広さならではですね。赤ハロが出ないピント位置にしているので、やや微光星の結像が甘いですが、拡大でもしない限りそれほど気になりません。

モンキーへッドとジェリーフィッシュ。

monkey8S

IC2177 かもめ星雲
ic2177 8s

まが玉星雲
magatama8S
広い画角でのHⅡ領域の表現にQBPのデュアル・ナローバンドらしい描写力が生きていますね! これだけ見えれば十分です。

・・・このHⅡ領域巡りは、どっかで見た展開だな、と思ったら、こないだのSamさんの記事「QBPを使った広域電視観望システムの完成」とかなりカブってました(笑)。でも、メジャーどころをまわるとどうしてもこうなりますか。

さて、先日の結果と合わせた、CanonFD 50mmF1.4の電視観望における運用では

①F1.4 開放でもHα単色光ならそこそこの画質
②デュアル・ナローバンド・フィルターを使う時は、最低でもF2まで、できればF2.8まで絞り込むと良い

などが言えると思います。この50mmF1.4といい、先日の70-210mmF4といい、格安のFDレンズでこれだけ遊べればあっという間に元が取れますね。もう少しFDレンズのラインアップを揃えてみようかな・・・・