こないだ3cmで電視観望やったので、今日は口径を一気に10倍にして30㎝でやってみました。
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この30㎝は「さかい式赤道儀台」に載っているので、天体の日周運動を追うことができます。

ただし、導入は手動となるので、今回は7.6㎝反射をファインダーとする予定。
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30㎝F5には最初、クローズアップレンズNo4によるレデューサーをつけたのですが、残念ながらピントが出ませんでした。そこでやむなくF5仕様でおこなっています。

フィルターは、SVBONY CLS、これにASI294MC、SharpCapといういつもの組み合わせです。
今日も肉眼での限界等級は2等星くらいでしょうか。

まずは、渋く(笑)M42の北にあるNGC1973 8秒露出
m42 8s2
あー、悪くないですね。レデューサーなしのF5放物面鏡だからもっと周辺像が悪くなるかと思ったのですが、意外にコマ収差も像面湾曲も目立たないです。何より、放物面鏡1枚(+斜鏡)というシンプル過ぎる光学系なので、色収差も発生しようがなく、スッキリした星像です。

31.7mmバレルのアダプタで接眼部につけているので、周辺減光は仕方のないところでしょうか。

やっぱり1500mmともなるとかなり大きく写ります。さらに、4本スパイダーによる光条もいいですね。「青にじみ」に比肩する美しさです(笑)

続いて、Flame nebula、「燃える木」4秒露出
moeruki8s2
これも大きく写ってますね。フィルターにQBPのようなデュアル・ナローバンドを使えばもっとコントラストをつけられるでしょう。

しかし、今回、SVBONY CLSフィルターや、1500mmの焦点距離を使った目的は、小宇宙(銀河)や惑星状星雲のクローズアップを試すことにあります。

NGC2903 8秒露出 (中央拡大)
2903 8s kakudai
そうそう、こういうやつね。これぐらい渦巻きの構造が見えてくれれば文句ありません。さすがfl=1500mmです!

しかし、電視観望の画質的には十分満足なのですが、

導入が至難の技です。

やっぱり、光害地ではファインダーで対象が直接確認できませんでした。さらに、反映の遅いパソコンのモニターを見ながら、フリーストップの架台を操作することになり、入ったと思ったら行き過ぎて見失ったりと、非常に時間のかかる作業となりました。

続いて、やはり苦労したあげく、やっとの思いでM66を導入。4秒露出 (中央拡大)
m66 4s
4秒露出でもいけるかなと思ったんですが、やっぱりコントラスト上げられませんね。やっぱり8秒で行こうかな、とおもった矢先、しし座方面の東の空が曇ってき始めました。

しかたないので、まだ晴れている西の空に向け、M42、2秒露出 (やや中央拡大)
m42 2s
M42のような明るい対象では2秒でも全然OKですね。それに2秒ぐらいだとスタック枚数もあっという間に100枚を超えます。

さて、それじゃ次は、ばら星雲中央拡大でも行くかな、と思ってたら西の空も曇ってしまいました。
曇ってきたし、月も出てきたし、今日は平日だし、この辺が引き際かな、で終了。
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30㎝F5による小宇宙のクローズアップはかなり手ごたえがあったものの、やはり導入の困難さがネックになりました。日ごろのAZ-GTiの自動導入のありがたさがつくづく胸に落ちます。

1500mmの手動導入での運用は予想通りなかなか厳しいものでしたが、こないだ、Skywatcherの自動導入ドブソニアンの架台のみが販売されているのを知ってしまったんですよね・・・Skywatcherの手動式ドブソニアンのアップグレードキット、ということらしいです。これはひょっとして自分の30㎝でも使えるのかもしれません。
しかし、30㎝用のアップグレードキットが納期3か月で、約11万円か・・・さて、どうしたものか、です。