電視観望におけるその場でのリアルタイム画像処理で、銀河の腕にあるHⅡ領域がカラーで表現できるかがこのところのテーマとなっています。
その実現に向けて考えた時に、やはりHⅡ領域のような輝線にはデュアル・ナローバンドを使うべきだろう、さらにデュアル・ナローバンド中では銀河が一番よく写るサイトロンQBPにするべきだろう、そして集光力を求めると30㎝の口径を使うべきだろう、ということで30㎝F5+QBPフィルターのシステムになりました。
このシステムで電視観望スタート!
例によって導入に苦労しながらも、何とか、しし座トリプレットの一角、M66を捉え、8秒露出。

あれ、おかしいなあ・・・全然銀河の腕が出てこないぞ? と思って空を見ると、薄曇りがさらに進み、北斗七星でさえ判別に苦労するような条件になっていました(ちなみに架台も少し縦揺れしたようで星像がちょっと変になっています)。
あー、もう、せっかく30㎝出したのに、と思ったのですが、この悪条件の中、30㎝+QBPで映し出された銀河の色合いを見ていると、けっこういいカラーバランスに思えました。
で、あとでM66の部分だけ切り出して彩度とコントラストをいじってみると・・・

あ、これ、空の条件さえ良ければ、HⅡ領域もけっこう行けてたのでは? という期待を持たせる雰囲気ですね!
今後、QBPハンパないって伝説第2章、が展開できるかもしれません(笑)。
電視観望用のフィルターとしては完全に、「QBP」と「SVBONY CLS」の2択になって来た感があります。両者ともコストパフォーマンスに優れた素晴らしいフィルターですね。
***おまけ
さて、薄曇りになって見るものがなくなってしまったので、撤収前に、しゃーなしのM42。2秒露出。
観望会等で「1等星しか見えない」レベルの薄曇りになった時でも、M42なら何とかここまで見られる、という「保険」にはなりました。
30㎝+QBPの運用も、まだまだ検証を続けていかないといけないようです。
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