というわけで、Nickさんによるナイトビジョンの生中継が始まっています。
まずは、さそり座の球状星団M4なのですが、K.Nebulaさんから「さっき、アンタレスの横を通った時、NGC6144がちらっと見えましたよね。あっち行ってみてもらえませんか」とのいきなりマニアックなリクエスト(それはともかく、この人はNGCナンバーの球状星団まで網羅しているのだろうか・・・)
その時の視野を振った動画の模様がこれ

(パソコンのモニター画面をiphoneで録った動画なので画質の悪いのはご容赦ください)

例えば電視観望の場合、シャッタースピードを速くできないので、このように視野を振ると星が「流れまくって」しまうのですが、ナイトビジョンの場合、このように視野を振った時の星の追随が自然で(この動画ではやや反応が鈍いが実際に見るともっと速い)リアルタイムというか臨場感が非常にあります。

また、Nickさんは今回使用している30㎝F4鏡筒を、skysafariと連動したTTS160架台に搭載されているのですが、その自動導入は30㎝鏡筒の搭載もものともせず非常に精度のよい仕事をしており、参加者のリクエストに応じて次々と天体が導入されていました。
球状星団シリーズどんどん行きます。

M80
m80
M19
m19
M9
m9

次は、M23・・? だっけな。散開星団
m23
Nickさんの話では、ナイトビジョンでは微光な散開星団も良く見える、とのことでした。ここまではノーフィルター。

続いて、HⅡ領域、M17 Hαフィルター使用
m17Ha
オメガの形が何となくわかりますが、本来はもっと見えると思います。また、Hαフィルター使用でかなり星の数が少なくなって寂しさは否めないですね。

HαのままM8に移動しても星の少なさは同様
m8Ha
かと言ってノーフィルターにしてみると・・・
m8nofil
M8の形がわからない・・・そこで赤外フィルター(650nm以上を通す)にしたら・・・
m8sekigai
うん、これが一番いいんじゃないかと皆さんの意見が一致しました!
ナイトビジョンはCMOSカメラ以上に赤外線の感度が高いので、この帯域で微光星が表現され、Hα線によりHⅡ領域も出ています。

M57環状星雲
m57環状星雲
ちゃんと、ドーナツ状に見えます。ちなみに、この画像になる前のピントを合わせてない状態では・・・
M57pinboke
「M57 がいっぱいだ・・・」状態になってました(笑)

で、ここで雲が少し出てきて、Nickさんに晴れている方向を探しながらやってもらいますが、その過程で、何と流れる雲越しにM51が確認できる、とういう驚異の映像を見ることになります!
画面中央からやや下にM51が何とか確認できると思います。まさか雲越しに小宇宙(系外銀河)を見る日が来るとは思いませんでした。ナイトビジョン恐るべし!

・・・続く!