SV165鏡筒(3cmF4)のモダン設計アクロマートのC線、F線のピント位置を揃えるための補正レンズを探しているのですが、本日は当方秘蔵の「ジャンクレンズお楽しみ箱」から∮=22mmの両凹レンズを発見しました。
さて、曲面のRを計算してみますと、凹面はそれぞれ、R605.05、R71.6015 でした。さっそくこれを入力して、C線とF線のピント位置を揃えるべく凹レンズの位置を最適化してみますと・・・
ちなみにg線(青)の焦点位置がすごく離れているので、おそらく「青ハロ最強」にもなっていると思われます(笑)。
しかし、だいぶ焦点位置から離れているのでバロー効果が出て、合成fl=173mm、合成F5.8 というちょっと暗いスペックに。あまり感度が高くないSV305での電視観望用対物としてはちょっと厳しいですね。
さらにスポットダイヤグラム(C線、F線、d線のみの表示)。
視野中心でも50μm、デュアル・ナローバンドフィルターの使用を前提としても、これではとてもシャープな光学系とは言い難く(笑)。
さて、C線とF線についての収差を解消することにのみ注目した結果、球面収差をかなり増やすことになってしまったようです。
条件が限られた状態のレンズ設計って、こういうトレードオフの落としどころを探る行為なんでしょうね。これもなかなか一朝一夕にはいかない分野と思います。
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ちなみに、今後、発掘したレンズの測定スペックを書き込んで、データのわかっているレンズのストックを増やしていく予定!
よくわからないレンズをいろいろ死蔵しているのですが、データさえわかっていれば今後のいろいろな組み合わせで面白い光学系を作り出せるかも知れません。
本来は、光学設計をおこなって、それに沿ったスペックのレンズを製作するのが道筋です。
手持ちの既成レンズで、何らかの実用性のある目的を探ろうと言うのは全く逆の発想になりますが、どうやら、この成功確率の低い「レンズ遊び」を始めてしまったようです・・・・
とりあえず、ほとんど出費のいらない遊びとは言えます(笑)。
コメント
コメント一覧 (4)
屈折・反射に関わらず、筒先に、平面に近い補正レンズ挿入が
一番効率が良いです。
多分、荒ズリのみで5分程度の作業量です、補正レンズ自作。
あのシュミット氏が、最初に考案ですね・・筒先補正板。
uwakinabokura
がしました
凹面ですので、ナイフエッジテストが出来そうですが、モノが小さいので大変そう。
uwakinabokura
がしました