7月29日、久々に夕方晴れる予想でしたので、ネオワイズ彗星最後のチャンスとばかり、前の日から色々用意をしていました。

当日の日暮れ前、果たして、今までにない晴れの様相です! 彗星の高度もだいぶ高くなっているので、自宅のベランダからでも観望が可能になっています。
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今回は、SP140SS改14cmF3.1(fl=434mm) light pollution filter + AZ-GTi + ASI294MC + SharpCap の電視観望システムで彗星の拡大を狙います。
限界等級2等星程度の光害地、月齢8の条件です。

しかし、出だしはいつものパターンですね。周りが暗くなって彗星が現れる時刻にはその辺に雲が・・・
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しかし、雲が薄くなってくると、エメラルド・グリーンのコマが画面の左上に現れました!(画面左方向が地平線側)。
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雲が晴れてくると尾も見えているようです。赤っぽい尾と青緑のコマの対比が美しいですね! (↓4秒露出)
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と、まあそれはいいのですが、fl=434mmでかなり拡大しているにもかかわらず、彗星が小さいです。等級ももう5.4等なのでこんなもんでしょうかね? 個人的にはイオンテールをはっきりと検出できることなく終わってしまった気が・・・まあ、仕方ないですね。たぶん、そういう運命や(笑)。

一応、今日の条件とシステムでイオンテールの青い光を捉えられるかの検証のため、M20 、2秒露出で。
m20 2s 2
「light pollution filter」は400nm前後の青い光を通すので、M20 の反射星雲に限ってはQBPなどのデュアル・ナローバンドより良く表現しますね。ということは、ネオワイズ彗星のイオンテールはもうかなり暗くなっていて写らないということか?

さらに、今日の空の条件を確認するためにM51、4秒露出
m51 4s
それなりに構造が見えますが、やはりコントラストは悪いですね。月の周りを見てみるとやはり空全体に、ごく薄い雲がかかっているようです。

ついでに、M27、4秒
m27 4s
これは輝度が高いので少々の薄雲でもまあまあ出ます。140SS改の補正レンズ(クローズアップレンズNo4)で発生した色収差が青ハロになっているのが画面の彩度を上げていて美しいですね(笑)。

ネオワイズ彗星、もうこれからは、あんまり派手な姿は拝めないと思いますが、晴れる限りは去りゆく姿を追いかけたいと思います。

土曜日のオープン双天会でも、可能ならば存在くらいは中継したいですね。