以前、日本におけるナイトビジョン天体観望の先駆であるNickさんからナイトビジョンの実機をお借りしていろいろと検証を進めていたのですが、
(↑ここから1~19にわたっていろいろな検証をおこなっていますので、時間のある方はどうぞ)
(時間のない方はこちら→第1部まとめ)
今回、新しいシステムで再度お借りする機会を持つことができました!
左上のオレンジのキャップのがナイトビジョンを内蔵した筐体。あと、カメラレンズやアイピース類、各種フィルターがセットとなっています。
このシステム借用を受けまして、本日より、ナイトビジョン運用レポートの「第2部」として、しばらくの間記事を作成させていただきます!さて、今回の新システムの運用オプションはいろいろとあるのですが、取りあえず今日は直焦点システムを稼働します。第1部でのナイトビジョンはアイピース、ナイトビジョンの対物レンズを介するコリメート方式だったので、どうしても星像が少し甘くなるのと、鏡筒から大きくオーバーハングするので

少し取り回しが不便だったのですが、今回はなんとEFマウントを介してカメラレンズを取り付けられる仕様になっているので、当方のSP140SS+クローズアップレンズNo4、合成F4.1仕様に直で取り付けることができます!
さすがのナイトビジョンも。月光+光害+薄雲の三重苦ではコントラストが上がりませんね。
しかし、画像では伝わらないですが、予想通り星像がもの凄くシャープ、そして全面にわたりフラットです。
当方の140SS改は「それなりのアナスチグマート」となっているので、ナイトビジョン直焦点仕様と非常によい相性であるというのがこの瞬間に確認できました!
よし、ここで、ナイトビジョンの神髄、Hα観望に移るために7nmHα干渉フィルターを取り付けます。フィルター取り付けは専用の治具でセンサー直前に置くようになっているので、相当慎重におこなう必要があります。これをインディゴさんのホームページを熟読しながら注意深く行ってたら、
しかし、強引にHα観望でM8を見る!
おっと。これですよ。先日、NickさんのナイトビジョンWeb生中継でも見せてもらった、「雲越しの天体」これは現状、ナイトビジョンのみで見られるシーンですね。
さて、どこか雲が切れてるところはないかと空を探してみるとM27のあたりが何とか見えているっぽい。AZ-GTiの自動導入で大急ぎにそちらへ
で、この後、割と晴れ間も出てきたのですが、どうやら全面にわたって薄いうろこ雲みたいな薄曇りのようです。Hα観望をもってしても網状星雲もかろうじて・・・くらい。
二重星団
実際のライブでは星がチラチラして臨場感があるのですが、そこまでは撮り切れてないですね。ま、薄曇りであることを考えると驚異のパフォーマンスと言えるかもしれません。
さて、取りあえずナイトビジョン直焦点システムを使ってみましたが、もう少し透明度が良く月も小さい晩でないと本来の力を発揮できなさそうですね。今日はまあ、パイロット運用ぐらいの扱いになるでしょうか? 今後に期待です!
コメント
コメント一覧 (12)
uwakinabokura
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ただ、光電面の種類によっては、Hαは感度がちょっと落ちてくるかも・・?(もともとQEはびっくりするくらい低いんですけどねー・・電子像倍をアナログ的に1000倍とかかけるので感度が高い・・)
眼視の延長と考えるとOIIIも面白いんじゃないかなーと思います。
もちろん、QBPを始め、各種光害カットフィルタも効果的に機能します。
系外銀河のような連続光の天体は、この種の装置はあまり得意ではないかもしれませんが、もちろん、暗い宇宙の下では相当な威力を発揮すると思います。
uwakinabokura
が
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