0.65×レデューサーによる30㎝F3.2ナイトビジョン・アフォーカルシステムをStarSense Explorerによる「PUSH TO」導入で試してみました!

まず、30㎝F3.2システムですが、レデューサーとしてケンコー・クローズアップレンズNo5を使っています。
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(なぜか2個ある)

これを、30㎝のフォーカサーのスリーブに鏡筒の内側から差し込みます(クローズアップレンズの周囲に養生テープを貼るとちょうどよいフリクションで入りました)。
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この状態での縮小率が、約0.65×になりましたので、F5の対物がF3.2になり、PL67mmにて14倍、瞳径21mm、ナイトビジョンのアフォーカルシステムに最適のスペックとなりました。
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さらに、接眼部のオーバーハングも少し解消され、これも好都合!

さっそく、StarSense Explorerにて導入をおこないます。
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StarSense Explorerは非常に感覚的に分かりやすく、フリーストップの望遠鏡を迅速に振りまわせるので、気分よく操作できますね。iPhoneのモニターが小さいので少し見にくいですが、表示されたオブジェクトを次々に感覚的に入れられるので、AZ-GTiの自動導入よりダイレクト感があり、非常に楽しいです。ただ、iPhoneの画面が明るいので、暗順応が必要な眼視の時は厳しいかも。

さて、M8,20です(Hα7nmフィルター使用)
M8,20
満月で光害地にもかかわらず、M8に周辺部まで出ていますね。星像は視野の80%くらいは問題なさそうです。ただ周辺は逆コマのような収差が出ていました。さらに100%光量は視野の70%くらいまでで少々の周辺減光があります。

M8を中央に持って来たら、写真では中心部が白く飛んでしまいました(眼視では階調豊かに見えています)
M8
北アメリカ。右の方に満月によるカブリが入ってしまったみたいです。
kitaamerika
網状星雲
ami1
サドル付近
sadrr
サドルに逆コマ様の収差が出ていますね。輝星はこのようになりますが、微光星はシャープに見え、問題なさそうです。

ただし、満月なのでいずれの対象も、先日の30㎝での観望の時よりコントラストが悪いですね。
しかし、14倍まで倍率を下げられたおかげで、実視界が2.8度もの広視界になっています。これはもう完全に30㎝RFTと言い切って良いでしょう。

もう沈みそうになっていた、M17(OMEGA NEBULA)に向けてみました。
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鏡筒の仰角はこれくらいになります。
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なんと、この状態でも・・・・
M17 low
オメガの形がわかりますね! 全然星もなにも見えない空間に望遠鏡を向けてもStarSense Explorerによって導入でき、さらにナイトビジョンのHα観望の威力でHⅡ領域の姿をここまでフォローできる・・・技術の進歩と言うものは素晴らしいですね!

さらに、クローズアップレンズNo5による30㎝F5用レデューサーの最適化も今後検証していく予定です!
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明日も仕事なので、本日はここまでで切り上げます!