ナイトビジョンは自宅ベランダの光害地でしか使ってなかったので、自宅から車で30分の場所へ「近征」して、少し空の暗いところで観望してみました。

家から近いと言っても、あの関勉師匠が観測しておられる、芸西天文台(高知県立芸西天文学習館)の近くなので、シチュエーションとしてはなかなかの場所です。
IMG_1182
田舎なのでガードレールに稲の「はぜかけ」をしてあったりします(笑)。
IMG_1181
はぜかけによる乾燥では、茎葉が枯れる過程で穀粒に同化産物の転流がおこなわれるので、コンバインで収穫即、脱穀・乾燥するものと比べて穀粒が充実する(つまり味が良い)と言われてますが、食べ比べてはないので、たぶんそうなるだろう、ぐらいの話です。しかしそれはまた別の物語。

芸西天文台にほど近い某所に、GINJI150FN にクローズアップレンズNo5の0.72×レデューサーを使ったアフォーカルシステム(縮小光学系)、F2.9、6.5倍、瞳径23mmのシステム+AZ-GTiを設置します。
IMG_1277
この場所は条件の良い時はM33が肉眼で確認できるのですが、今日はわりと透明度が悪く、せいぜい5等弱?くらいの限界等級でしょうか。はくちょうからカシオペアにかけての銀河は確認できました。

やはり最初に見るのは北アメリカ、Hα7nmフィルター。
北アメリカ2
自宅ベランダの光害地(限界等級2等)で同じシステムにて見たもの↓
7nm
よりコントラストが高く、北アメリカ周辺の淡い星雲がかなり見えていました(画像ではあんまりよくわかりませんが)。まあしかし、光害地のほうも十分鑑賞価値があるので、かなり健闘しているとは言えますね。

この淡い星雲が見える効果は、サドル付近の散光星雲でもっと顕著にあらわれました。
sadr
自宅ベランダ↓
サドル
また、690nmロングパスフィルターを使って赤外域で見ると、夏の銀河の中心部分の濃淡がわかりました。これは自宅ベランダではできなかったことです。
ぎんが
上の画像、銀河のどの部分かよくわかってない(笑)のですが、流しているといろんな構造が見えて楽しいですね。

しばらくやってると、あ! なんだこの巨大な星雲は!?
くも1
・・・と思ったら、雲がかかってきていただけでした(笑)。海王星の表面のような模様が美しいですね!

さて、赤外フィルターにしているのでM31を行ってみましょうか。
m31
右の方なんか通ってったかな? 画像合成の時星がずれてて視野が回転したみたいになっててすいません。

赤外からHα7nmに戻していろいろ行きます。

網状星雲全景
あみ2
ハート星雲
heart
ソウル星雲
soul
M8、M20
m8,20
M16、17
m16,17
やはり光害地では見えなかった淡い部分が浮かび上がってきますね。

印象としては

ナイトビジョンは光害の少ない場所では、さらなるパフォーマンスを発揮する。しかし、光害地での見え方も十分鑑賞価値のあるものである。

といったところでしょうか。

この後、雲が広がってきたので、平日と言うこともあって20時50分ごろ終了。
IMG_1576
撤収10分、帰宅30分で、21時30分には帰宅しました。このペースなら翌日仕事でも問題ないですね。
・・・しかし、結局ブログ記事を書いてて夜遅くなるから同じでしょうか(笑)。

今回もTwitterにてリアルタイムでナイトビジョン観望の模様を発信していたところ、ぼすけ・りこぼんさんを始め多くの方にお付き合いいただきました。この場を借りてお礼を申し上げます!