星と宇宙の夏ライブ2021の「打ち上げ」をSamさんとこのZoom会議でやっていたのですが、AM1:00ごろ、あぷらなーとさんが「どうも星が見えてきたのでMILTOLを検証」ということで中座。香川がそうならひょっとして高知も? と思って外を見たらだいぶ雲が切れて晴れ間が見えている。これはやらねば、ということで自分も中座させていただきました。

今回はとにかくモノクロCMOS、SVBONY SV305MProはどれぐらい高感度か、を示します。
とは言うものの、今晩は一晩中曇る予定でしたので一切用意しておらず、前回VIRTUOSO GTi マウントとSV503 70ED(クローズアップレンズNo4による×0.8レデューサーで合成F4.8、fl=336mm 仕様) のシステムがそのままだったので「おっとり刀」にてこれを使用。
IMG_3289
うーん、「VIRTUOSO GTi マウント」のバックラッシュがやっぱり大きいなあ。当方の機体はクランプして動かすと垂直・水平ともカタカタなるんですが(1~2度くらい?)これは「仕様」なのか「調整不良」なのか?(AZ-GTiだとバックラッシュもあるのですがカタカタなるほどではないのですよね。)

VIRTUOSOはモーターのトルクを確保するためにバックラッシュを多めに設定している?
AZ-GTiよりモーターの動作音が小さいのもこの辺が効いているのか?

VIRTUOSO、バックラッシュのせいでアライメントするのにすごい時間かかるし、精度の高いセッティングができなくて? 追尾がずれるんですよね・・・

どうすればいいんですかね? 手動で垂直・水平とも手でカタって押し付けて、ギアの駆動が始まる位置に持って行くとよかった?(裏技もいいとこですが)

まあ、仕方ないので今回はだましだまし使いました。
まずはM57
8s gain32 black200 33stsck 半値幅7nm Haフィルター(blackはブラックレベル これを結構あげないとヒストグラム調整ができませんでした)
m57 8s gain32 black200 33stsck  Ha
やはりHaフィルター使用のHa単色光観望では星が少なくてライブスタックが失敗しやすいですね。

じゃ、ノーフィルターで連続スペクトル天体かな?
M31 8s gain32 black200 30stsck  no filter
m31 8s gain32 black200 30stsck  no filter
うーん、カラーCMOSと比べて感度高いのかな?
やはりノーフィルターだと一挙に星像が肥大しますね。青ハロや赤外ピンボケが主な原因と思います。この検証は反射系対物でやるべきですが、時間がないので強引にこの鏡筒のままいきます。

M33 8s gain32 black200 60stsck  no filter
m33 8s gain32 black200 60stsck  no filter
うーむ、これもどうなんですかね? 周辺部まで良く出ている、と言えるのか?

あ、しかしここで結構すごいことに気づきました。これらの画像

ダークを引いてない

のですよ! まあ忘れてただけなんですが(笑)
バックグラウンドのザラザラ感はありますが、ちりめんノイズにはなってないし、ホットピクセルなんかもなさそうですね(ただ一番上のM57では上の方に一個だけホットピクセルの軌跡が写ってますけど)。これは今まで使ったCMOSカメラとは明らかに動向が違いました。
SV305MProがなかなか納品されなかったのはこの辺を追いこんでいた?

ちなみに、1/2.8”センサーをfl=336mmで使ったときの画角はこんな感じ。
tuki1
縦は満月はみだしてるから0.5°もないということですね。かなり狭いので
VIRTUOSOの自動導入の精度が求められることになります。現状では厳しそうですね。

以上、SV305Mpro、VIRTUOSOとも、まだまだ真価を発揮しているとは言い難いので引き続き検証を続けます!