「北八ヶ岳・小海 星と自然のフェスタ2021」に行って参りました。

kaijyou
高知から長野県小海町までの往路780km11時間、小海滞在22時間、復路780km11時間という状況でしたが、大変充実した時間を過ごすことができました。


今回、駐車できる場所が会場から遠い見込み(実際駐車できたのも下の画像の「第三駐車場」)だったので、

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自分の機材は持って行かず、参加者の皆様とお話しさせていただく目的で参加しました。おかげさまで、多くの初対面の方の話を伺うことができ、最高の2日間になりました!


ちなみに出会った方皆さんにこの名刺(?)を無理やりお渡ししています。

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受け取る側の迷惑は顧みず、50枚くらいは配ったでしょうか? お手元を煩わせて申し開けありませんでした(笑)。


さて、それでは今日より数回にわたり、小海で見聞きしたものを、わたくし独自の偏った視点で記事にしていきたいと思います。


まずは、中学1年生のATMer(望遠鏡自作者)、S君のRFTですね。

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これは彼の自作した望遠鏡なのですが、双眼鏡レンズ(確かビクセンのアスコット?)を対物レンズとし、塩ビの異径ジョイント等を利用して広視界を楽しむためのRFT(リッチェスト・フィールド・テレスコープ)に仕上げたものです。倍率は約6倍、見せてもらうとなかなか中心像はシャープで正立プリズムを介した90度対空でもあり、非常に気持ちの良い視界でした。


双眼鏡の対物レンズを流用したことに関して、「プリズム使用を前提としたレンズ設計がなされているから、そういうのも考えとかないと・・・」って複数の方に言われてましたが、彼はその辺のことはちゃんとわかっていて、「正立プリズム使ってるから何とかつじつまが合っているのだと思います」と答えてました。聞けば中一にして既に数台の鏡筒を自作しているということで、ちょうどシングルレンズ使用を卒業し、アクロマートレンズ使用に移行したステージで、すでに現物合わせ実践の積み重ねは十分な感じですね!


SVBONYのブースにいた智志@アストロプティックス代表取締役(将来)@Astroptics_CEOさんが、

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「すごいなー、僕なんか中一の時は虫眼鏡のレンズを2つ使って望遠鏡作るとかそんなレベルだったよなー、将来雇いたいなー」とか言ってましたね。ちなみに、当シベットの中一時代は、アリを焼き殺すぐらいしか虫眼鏡の用途を知らなかったからね、なめちゃいかんよ(笑)。


さて、それはともかく中学1年生が望遠鏡自作をするとき一番困るのが予算の調達ですね。彼はアイピースの自作もやってて一個見せてもらったのですが、20㎜くらいの比較的長いやつしか作れなく、なかなか焦点距離の短いレンズが手に入らなくて困っているようです。小海の会場にも2000円くらいのアイピースならあるのですが、彼にとってはそれでも高いのですよね。これは非常に重要なポイントです。

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やはり、500円以下くらいのものがないと。とりあえず100円ショップのルーペ(多分両凸2群2枚)を使ってみたらとは勧めておきました。あと、レンズ構成の複雑なものは高いのでラムスデンとかハイゲンスとかが安くあがるとか、超マニアックになると一群一枚の単レンズだけで究極のヌケと中心像を求めていく方法もあり、これもコスト的にも安くつく、なんてのを教唆しておきましたが、今考えるとホテル玄関横のフリーマーケットなら数百円のアイピース入手できたかもしれない。

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しまったなあ、これを言ってあげるんだった。

まあ、彼くらいになると、そんな思惑とは関係なく試行錯誤を繰り返して素晴らしい問題解決能力を獲得していくのでしょうね。これはまさに


金かけたら負け


彼の年なら親に望遠鏡買ってもらう人もいるのでしょうけど、勝手な希望としては廉価機材道を突き詰めて行ってもらいたいですね。がんばれ! 負けるな!