さて、”伝説のベストセラー”ビクセンSP(スーパーポラリス)赤道儀にC8を載せてみました!
それはともかく上の広告の写真、絶対このウエイトの位置ではバランスが合わない、と断言できますね。まあ、ウエイトがシャフトの先ギリギリにオーバーハングしてたらカッコ悪いっちゃ悪いですので「余裕あるよ」的な小さな嘘の演出かとも(笑)
時代は過ぎ、今回の”令和式SP赤道儀システム”のポイントはStarSenceExplorerを装備することによって、
しかし外見的には、大きくオーバーハングしたウエイトが昭和風な過積載のロマンを感じさせてもいます(笑)
搭載鏡筒のC8は20cmF10、fl=2000mmなので、4/3"センサーのASI294MCではフルサイズ換算4000mm、画角は0.5×0.37°となります。その日の月を入れてみるとギリギリです(CometBPフィルター使用)。
SP赤道儀はベランダに設置しますが、当方宅のベランダからは北極星が見えないので、極軸のセットに関してはこういう本に載っていた、
ま、ベランダの三脚の位置をマークしたので、次からはここに置くだけで簡易セッティングができます。
さて、たまにやる気を出せばこんな天気・・・
StarSenceExplorerは向けた方向をプレートソルブしてくれるので、自分の現在地がわかる「宇宙カーナビ」的な感覚でしょうか。スマホのディスプレイ上の宇宙の地図をリアルに旅する感覚で非常に楽しいですね。
実はStarSenceExplorerを赤道儀で使うのは初めてで、表示される天体の矢印を追うのに少しコツがいりましたが、結局は「変な動きをする赤道儀の2軸を操作して向けたい方向に向ける」なので、初心者の頃に苦労した「赤道儀を振りまわす感覚」を思い出せば割かし矢印に追従できました。
ちなみに自分のSP赤道儀はモーターの付属してないものをジャンク1万円くらいで入手したやつですが、後付けの追尾装置としてDCモーターを模型用のギアボックスで減速したこういうやつを使ってます。
これ、さかいさんがセットアップされた「追尾装置キット」(?)を組み立てたものですが、右奥の黒い小箱にDCモーターをセンサレスで一定回転に保つ回路が入っており、恒星時で追尾することができます。さらにこのSP赤道儀個体に最適化されたPEC機能もプログラムされており、ピリオディック・モーション±4.3”の高精度を実現!
以上、新旧取り混ぜたシステムアップになっていますが、これで現代風のCMOSカメラを使った電視観望がおこなえるかどうか!?
それでは、M78からです。今回はすべてCometBPフィルターを使用しています。
M78 16秒 Gain390 33stack CometBPフィルター
しかしオリオン座のあたりは薄雲ってるみたいであんまり星雲が出てくれない・・・
それではもう少し空が抜けてそうな、おうし座方面で。M1かに星雲
M1 16秒 Gain390 19stack CometBPフィルター
で、合わせなおして少しはマシになったか?
M1 16秒 Gain390 10stack CometBPフィルター
M42 16秒 Gain390 9stack CometBPフィルター
M81 16秒 Gain390 45stack CometBPフィルター
これやったら当然次はM82のバースト見たいんだけど、おおぐま座方面曇った。
よし、なら、しし座方面で・・・と
M65 32秒 Gain390 45stack CometBPフィルター
で、次の予定はM66なんだけど、しし座方面も曇った(笑)。
仕方なく西に傾いたオリオン方面。
フレイムネビュラ 16秒 Gain390 57stack CometBPフィルター
さあて、お次は?・・・の段階で例によって曇ってしまいました(笑)
ともあれ、このシステムの大体のところはわかりましたので、感じたことを順不同に。
1 StarSenceExplorerで望遠鏡の向いてる方向を把握しながら動くのはやはり楽しい
2 換算4000mm・画角0.5×0.37°への導入は少し厳しい。換算2000mm程度なら一発導入OKか?
3 fl=2000mmはシーイングの影響を受けるのでラッキーイメージングでもしない限り1000mmぐらいと解像度は変わらないかもしれない。F10はやはり暗いので素直にレデューサーを使うべきか
4 こういうオーソドックスなドイツ式赤道儀はクランプの締めたりゆるめたりが面倒くさい(クランプの位置を忘れてて毎回探してるためもある)。さらにバランスウエイトが重量以外の能がない「シングルタスク」過ぎて腹立つ(笑)
5 常にベランダで実機の操作を強いられるので部屋の中に引きこもれない(寒い)
6 画角0.5×0.37°では周辺減光のやバックグラウンドのカブリムラがほとんど発生しない
7 CometBPフィルターは、やはり輝線天体・連続光天体の両方に対してオールマイティに使えそう。
8 GOTO赤道儀、買ったら負け(笑)
9 北極星が見えないベランダでも、三脚の位置をマークしておくと、次からはここに置くだけで極軸の簡易セッティングが完了。わずかにずれて行くが、30分程度のライブスタックでも視野の1/4程度のブラックアウトで済むので、電視観望なら実用上問題なし
まあ、こんなところでしょうか。ビクセンSP赤道儀、その生まれた時代による制限要因は多いものの一工夫すれば(あるいはしなくても)現役機材として十分実用性のあるところと思います!
全国のSP赤道儀よ、蜂起せよ!
コメント
コメント一覧 (8)
uwakinabokura
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uwakinabokura
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私の40cmドブソニアンの筒先に、0時方向ではスマホ画面が見にくいので1時の位置に取り付けてますが、それでも矢印方向の感覚を掴むのに少し苦労します。
uwakinabokura
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