レナード彗星が日増しに低く、光度も低下し、薄明は遅い時間まで伸び始める、という三重苦でどんどん見にくくなり、正月休みも終わった関係で、どうやら1月4日に確認できたのが自分の場合最終になりそうです。
その時の模様。SP140SS(14㎝F3.) 、ASI294MC、AZ-GTi経緯台を使用しています。
Comet Leonard 4秒露出 25stack Gain390 CometBPフィルター
さて、この日は月齢1.6で地球照が良く見え、その月没の模様が面白かったです。
さて、CometBPフィルターを付けているので、そのまま少し電視観望をしてみました。
NGC253 16秒露出 132stack Gain390 CometBPフィルター
NGC253 8秒露出 57stack Gain390 IR640proフィルター

比較しやすくしてみました。
左からCometBP16秒露出(カラー)、IR640pro8秒露出、CometBP16秒露出(モノクロにしたもの)

これを見ると、IR640proは露出時間が半分なのにもかかわらず、銀河のコントラスト、微光星の写りともに優れていることが明らかですね。しかも、今回使用しているASI294MCはそれほど赤外感度が高いタイプではありません。462のような赤外感度が高いCMOSを使うとさらにこの差は顕著になるでしょう。やはり近赤外最強です!
まあしかし、やはりCometBPフィルターのような「デュアル・ナローバンド系」のよさもあって、このようなHⅡ領域の表現ではきめ細かい描写を見せてくれます。
馬頭星雲 16秒露出 50stack Gain390 CometBPフィルター

もちろん昨今の天体写真の「高解像度+低照度部分あぶりだしの高コントラスト」な画質とは比ぶべくもないですが、個人的な電視観望の基準としては充分及第点です。
この馬頭星雲の時点で20時39分、実働は3時間くらいですかね。天候は快晴でしたが翌日仕事なのでこの辺で切り上げて望遠鏡を片付けました。次の日に疲れを残さない日常時短モードの電視観望と言いますか(笑)
時短モード電視観望にて限られた時間を有効に使うためには、QuadBP/CometBPなどのデュアル・ナロー系、IR640proなどのHa~近赤外フィルターを用途に応じて最適に使い分けて行きたいですね!
コメント