弦楽器をやる方ならよくご存知のチューニングギアですが、微妙な調弦を可能にするためにウォームギヤ&ホイールで減速してあるものがほとんどですね。上のやつは歯車の部分がカバーされているタイプなのですが、カバーのないものはこんな感じ(ジャズベースについてるやつ)。
望遠鏡架台の微動装置にもウォームギヤ&ホイールが使われているのですが、ホイールの歯数が114枚以上のものが多く、回しても少ししか動かないので微動の用途にしか使えません。
今回はペグに使われている歯数20枚のホイールを微動に使えば、速く回すことでそこそこクイックに動いて粗動を省略できるのではないかと考えました。
今回、レイメイの名機76mmF3.7のRXA100のフリーストップ架台の垂直部分にこのペグによる微動を取り付けてみます。
鏡筒をはずすと架台の片持ちフォークの穴にペグがちょうど納まりました。
動かしてみたらこんな感じ。
予想通りかなりクイックに動きますね。5回転で水平から垂直までの90°をフォローできますので粗動は必要なさそうです。2×バーローOr4mm140倍で使用してみましたが微動で視野内から対象が飛び出すこともなく問題ありませんでした。ツマミの遊びは1/4回転くらいでしょうか?(動画の最後の方でそれを確かめています)。
こういう小型軽量のドブ架台に歯数の少ないウォームホイールはかなり使いやすいのではないかと思いました。もともと必死でハンドル回してもあんまり動かない減速比の大きすぎる従来の微動に不満があったのもありますが。望遠鏡ベンチャーのメーカーの小型機材においては、ぜひ歯数の少ないウォームホイールを試して欲しいものです。
あ、ちなみに台の部分になっているのは以前作った蝶番式の1軸手動追尾架台です。
140倍でシリウスのエアリーディスクとジフラクションリングを見ていたのですが、日周運動の追尾は非常に快適に行えます。また、RXA100の鏡面精度はやはり素晴らしいですね
(当方所有のRXA100主鏡ナイフエッジ画像 1/11λ)さて、本題に戻ってこのフリーストップ架台、水平回転部分にも微動機能を追加する予定です。今度はペグは使用しません。
ヒント:「近内令一方式」「ミニ四駆」「フリクション」
さて、このヒントでわかったあなたは相当の自作マニアです!(笑)
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