Apollo-M MAXを取得してからやっとまともに晴れましたので、電視観望での検証を本格的に行います。
まずは、C8×0.63レデューサー、fl=1260mm F6.3 をAZ-GTiに載せた仕様にて銀河のクローズアップ。

この組み合わせはバランスが非常に悪くて転倒の危険があるので、カウンターウエイトとしてオートガイド用のシステムを反対側に置いてみました。これでかなり転倒の危険は回避されましたが、AZ-GTiの搭載可能重量を大きく上回っているのは間違いないですので、毎度のことながら非推奨となります(笑)
さて、この日は月もなく、雲もない快晴でしたが、肉眼での限界等級は2等が見えるかどうか。そのためIR640 pro フィルターを使ったHa~近赤外観望としています。
まずはM63”ひまわり銀河”
M63 gain475 2s 40stack IR640 pro filter

Apollo-M MAXをSharpCapで使った場合の最大Gainは625ですが少し抑えたGain475でやってみました。ところが追尾の状態が悪く、星を点に写すためには2秒露出が限界。AZ-GTiをコントロールしているSynScanはしばしば不安定な挙動(特に対象が子午線を通過する前後)を示すのですが、それをオートガイドソフトのPHD2が何とかしようとして、星が行ったり来たりしてしまい、かえって流れてしまうことがあるんですね。そのような場合、PHD2を切った方がよいこともあります。
さらにC8のように比較的長焦点の鏡筒を使う場合、この問題がますます顕在化しやすいので、やはりAZ-GTiにC8の組み合わせはお勧めではない、と言わざるを得ないでしょうか。
さて、とは言うものの自分はこのシステムを常用しており、こういう場合は対象を変えることにしています。
M95方面じゃどうかな? さらにGainも露出も上げて・・・
M95 gain525 8s 121stack IR640 pro filter
じゃGainを最高の625まで上げて半分の長さの4秒露出だと?
では、次! 最大Gainのままでソンブレロ。
M104 gain625 4s 100stack IR640 pro filter
この宙域はSynScanの動作も安定しててオートガイドもうまくいってるみたいなので、再びGainを下げて露出時間を延ばしてみます。スタック枚数は半分でトータル時間を同じにしました。
M104 gain525 8s 50stack IR640 pro filter
そのままスタック枚数を増やして中央拡大してみます。
M104 gain525 8s 225stack IR640 pro filter
うーん、あんまり解像力につながってない気が・・・まあいいか。
で、最初ダメだったM63もそろそろOKな位置になってるかもしれないな、で、ひまわり銀河に戻ってみます。お、今度は追尾も安定してるから8秒露出でもOKですね。スタック枚数も増やして、と。
M63 gain525 8s 120stack IR640 pro filter
で、ニードル・ギャラクシーに行ってみましたが
NGC4565 gain525 8s 10stack IR640 pro filter
M101 gain525 8s 121stack IR640 pro filter
じゃ、たぶん黒眼銀河とかけっこう行けるね、で。
M64 gain525 8s 100stack IR640 pro filter
じゃ、そろそろ夏の銀河も上がって来たので、広視野のHⅡ領域のほうもやりたいし、M51で締めるか。
M64 gain525 8s 100stack IR640 pro filter

OK、OK、Apllo-M Max、前回今一つぱっとしなかったけどあれは薄雲かかってたからだったんですね。今回みたいに普通に天気が良ければ近赤外利用でかなり銀河の構造を写しだしてくれるのが良く分かりました!
と、ここでC8から、PENTAX 6x7 165mm F2.8にチェンジ! フィルターもHaの7nmフィルターに交換し、Ha単色光観望です!
M16,17 gain525 8s 20stack H-Alpha 7nm filter
何か写り過ぎてません? 以前カラーカメラで「なんちゃってHa単色光」やってたけど、それとは1段階暗いところ写ってるし階調もある、これはいったいどうなってしまうのか!?
と言うわけで、次回「②HⅡ領域編」に続く!
コメント
コメント一覧 (2)
コントラストも高くて綺麗ですね。また1.1型の面積も上手に活かして両者バランスよく収めてますね。
続編、楽しみにしています!
uwakinabokura
が
しました