さかいさん製作の「汎用赤道儀台」です。20cmのドブソニアンが載っています。

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tamakiさんも、あの名機「スケルトン」15cmF8ドブソニアンで、お使いになっていました!

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この「汎用赤道儀台」は、一般的なポンセットマウント(ギー式)とは違い、観測地の緯度に傾けた、蝶番の極軸を台の東側に配し、

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西側をネジで突っ張って



これを少しずつ戻すことで、日周運動を追尾するものです。

口で言うとわかりにくいので、こちら、KIKUTAさんのヘリクロス(http://homepage2.nifty.com/KIKUTA/02-dobdai.html)を電動化したもの、と考えるとわかりやすいです。

この場合、ネジは基本的にタンジェント・スクリューとなるので、追尾のはじめのほうの回転数を多く、中ほどは少なく、最後のほうはまた多くしてやらなければなりません。さらにトルク変動にも対応した定回転も求められます。
これらを、基板を内蔵したソフト制御で解決し、さらに模型用のDCモーターとギヤボックスの採用で低コストと低消費電力を実現しています。電源は単3乾電池3本でOK。



そして、この「汎用赤道儀台」は何とフリーマーケットで販売されていました。しかし、双望会の「客層」(?)は機材の大型化が激しく、このクラスの架台には食指が動かないようで、売れてなかったですね・・・・
で、あまりにも、もったいないので、わたくしが買ってまいりました!(笑)

もともと、この架台はドブソニアンの箱型経緯台を載せる想定で作られているのですが、三脚を載せるための工夫をしてみました。

天板に、三角の板を取り付けて・・・

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小型の三脚を載せます。三脚の先が当たる部分は板を少しくりぬいて、足を踏み外さないようにしました。



で、これもフリマで入手した、ケンコーの「AZマウント」を載せると・・・・



10cmF10鏡筒と、15cmF5鏡筒が同時に載ってしまいます!




早速、これで月面を見ながら追尾テスト・・・・

一応、アイフォンのカメラで撮影してみました(ピントが甘いのはご勘弁)。



・・・うん、ちゃんと追尾しています(当たり前)。

模型用のモーターは、「ジ・・ジジジジジージ・ジ・ジ・・・ジージ・・・」てな感じで、かなり細かいステップで制御されてる感がありますね。
音は思ったほどうるさくないです。とは言うものの、もちろんステッピングモーターなどよりは音は大きいですね。しかし、これはモーターというより、ギヤボックスの音が結構大きいのだそうです。

約1時間ほどで、追尾が終点に達します。
ここでモーターは自動で止まるようになっているので、空回りしません。

で、ここからが、中々すごいところなのですが、この赤道儀台では、ネジの巻き戻し等が必要ありません! ネジが片方向にだけ突っ張る特殊なナットを採用しているため、天板を「チチチチチチ!」と持ち上げるだけで、再セットアップ終了。
モーターが再び動き出し、再度1時間の追尾が行えます! 素晴らしいですね!

で、フリマでの値段ですが、これだけの機能がついて、何と驚きの1万5千円!
いや、「ジャパネットたかた」ではありませんが(笑)。

何で双望会では売れなかったのか、今でも不思議です・・・・