ピリオディック・モーションの観察にはそこそこ焦点距離の長いレンズが必要なので、ボーグの6.5cmF6.9、fl=450mmプラスチック鏡筒を出してきました。

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ボーグ伝統の「 リング地獄 」に軽く陥りつつ、レデューサーと、カメラアダプターをセット。

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レデューサーはボーグ新発売当時のプラスチック鏡筒専用のもので、倍率は0.75倍。
fl=338mm、F5.2となります。ひょっとしてこのスペックなら今回製作のポータブル赤道儀Ⅱで露出1分くらいいけますかね。

搭載すると、けっこうかっこいいです。

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このプラ鏡筒には、対物レンズに「フォトビジュアル・アクロマート」と名付けられた新設計、眼脂・写真両用のものが使われ、接眼部がターレットによるアイピース交換、フリップミラーによる光路切り替えで直視・フル口径ファインダーとすることができます。

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また、画像のようにカメラを取り付けた場合、アイピースに切り替えて撮影対象を確認することも出来ます。

このように、なかなか素晴らしい意欲作なのですが、プラスチックが剛性不足だろうということで、天体写真家には受け入れられませんでした。まあ、当時は露出時間も長かったですしね。
( この後、ボーグは金属鏡筒へ変わっていくのですが、かなり重くなってしまったので個人的には興味がなくなりました。 )

さて、まずは「 コカブ利用法 」で極軸を合わせ、338mmの追尾テストから行います。

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( アークツルス付近 ボーグ65+レデューサー 338mm F5.2 ISO100 露出2分 明るさ・コントラスト調整 )

これが意外と、2分いけました。


( 部分拡大 )

338mmで2分露出が可能ならいろいろ撮れますね。

さて、次に極軸をわざと1度くらいずらして、星が赤緯方向に軌跡を描くようにします。
この軌跡の赤経方向への波打ち方で、ピリオディック・モーションの測定ができるんですね。

分かりやすくするために、ミザールとアルコルを撮ってみます。

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( ボーグ65+レデューサー 10mmの絞りを入れる 338mm F34 ISO100 露出24分 部分拡大 )

もうちょっと長い焦点距離でやらないといけなかったですね。波の振幅が小さくてわかりにくいです。
露出24分としたのは、歯数120枚のウォームホイールは一回転が12分なので、それを2サイクルにするためです。
また、これぐらい長時間露出だとバックが真っ白になってしまうので10mmの絞りを筒先に入れました。

ピリオディック・モーションの量をわかりやすくするために、アルコルの軌跡の波のピークからピークに黄色い線を引いてみました。



ミザールとアルコルの離角を11.8’とすると、だいたい、黄色の線と星の軌跡が一番離れてるところが0.4’、つまり24”くらいになるでしょうか。これですと、6分露出で24”ずれる計算になりますね。
上の画像ではアルコルの軌跡の太さが12”くらいに写ってるので、点像にするには6分の1/3、2分ということで、追尾テストの結果ともだいたい合致します。

評価としては、ピリオディック・モーション「 ±12” 」ということになるでしょうか。
思っていたよりもよかったです。

あと、小さなギザギザは、ギアの当たりが悪いということらしいです。
ウォームギアを回して極軸を何十回転もするくらいすり合わせをすれば向上するらしいですが、そこまででやるとプラスチックのギアボックスの方が摩耗してしまいそうなので、見送ることとします。

それはともかく、今回ボーグ65、写真用鏡筒として意外な復活! ということになったのかな?(笑)