先日の撮影結果によると、SIGMAの200mmF5.6に対し、78mmF2.8鏡筒は、約半分の露出時間で同じような写り方でした。
RAW画像からの、諧調補正やガンマ補正、エッジ強調でだいぶ見やすい画像に加工することができました。
しかし、F2.8なら、F5.6の1/4の露出時間でいいはずですよね?
これは、大体想定通りの結果だったのですが、まずはそのあたりに言及してみたいと思います。
78mm鏡筒には40mmの大きな斜鏡がついており、これの中央遮蔽面積を差し引くと、口径67mm相当の集光力となります。
さらに、主鏡と斜鏡の反射率をそれぞれ90%とすると、両方で81%。口径67mmの集光面積に0.81を乗ずると、口径60mm相当。
fl=226mmだと、実質のFは、3.8。
F3.8だと、F5.6の約1/2.2 の露出時間で同じ対象が写ることになり、上の北アメリカ星雲の撮影結果とだいたい一致しますね( 屈折系のレンズによる減光はないものとして取り扱っています )。
それに明らかに左の方が周辺減光が少ないようです。
さて、このような中望遠クラスの焦点距離ではどう考えても屈折系の方が有利なのはわかっていて、あえてニュートン式反射で参入しているわけなのですが(笑)、この上、星像のシャープネスまで負けてしまうと、あまりにも立つ瀬がありません。
そこで、原点に立ち返り、レデューサーを介さない純ニュートン直焦点で、中心像だけでも「 究極のシャープネス 」を手に入れるべく、主鏡を放物面鏡に交換します!
何枚か持っているコスモキッズ系の主鏡からこの鏡を選定しました。
全体的な面精度は、1/5λ程度。
面の中央が「 カルデラの中に富士山がある 」みたいになっていて、この部分が主に鏡面を乱しているのですが、今回の鏡筒では斜鏡が大きくて隠れる部分なので、影響ありません。
さらに、鏡周も70mmに絞る予定です。
したがって、鏡面の90%~50%のゾーン、下に示した部分を使うことになります( 中央光束の場合 )。
黒い線が放物面の理論値、赤の折れ線がこの鏡の実測値となっており、青で囲んだ部分だけなら、かなり高精度の放物面として考えられますね。概算で、1/14λ程度でしょうか。
と言うのも、最初から90%~50%のゾーンが一番理論値に沿っている鏡を使おうと思ってこれを選びましたので。
つまり、鏡の一番「 おいしい部分 」だけを使って、中央無収差を実現する計画!
え? 周辺像? その問題はとりあえず置いときます(笑)。
まずは中心部だけでもピンポイント星像を得たいのです。
あるいは、撮影対象を、大きく広がった散光星雲から、惑星状星雲や球状星団、銀河にシフトするかな・・・・?
というわけで、この放物面鏡を出してきました。
あれ、この鏡の側面には何な赤っぽいものがついていますね。
修正研磨の時の、酸化セリウムか何かでしょうか?
ガラス材の直径は77mm、メッキ面の直径が76mmなので、元の球面鏡から言うと少し小さいです。
例によって光軸調整用のセンターマークを打ちます。
鏡が少し小さい分カタカタなるので、鏡周おさえにテープを貼って調整。
鏡筒に取り付けて、レーザーで光軸を合わせたら完了。
D=70mm fl=280mm F4となります。
一応、中央遮蔽の減光とメッキの損失を考えあわせると、集光力は口径57.5mm相当。
280mm ÷ 57,5mm を計算すると、F4.9となります。
ちょっと暗くなってしまいましたが、まあ、一番上の北アメリカ星雲の画像くらいまで写すのに、3分で済む計算ではありますね。
また、直焦点撮影用の鏡筒ではありますが、レデューサーを外して高精度放物面鏡を搭載したことにより、惑星観望もできそうな気がしてきました。モーターがあるから追尾も楽ですしね。
もちろん、中央遮蔽が直径比52%にもなるので、セオリーから言うと惑星表面の模様のコントラストがかなり落ちることになりそうですが、結像はシャープでしょう。
2倍バロー + O4mm 140倍で運用予定。
高精度の光学系なら、口径mm×2倍 なんか楽勝ですし、×3倍、×4倍でも像は崩れません。
高倍率にすると斜鏡の影もわからないですしね、
恒星のジフラクションリングも見えるかも!?
惑星観望に対する適性も検証してみたいと思います!
RAW画像からの、諧調補正やガンマ補正、エッジ強調でだいぶ見やすい画像に加工することができました。
しかし、F2.8なら、F5.6の1/4の露出時間でいいはずですよね?
78mm鏡筒には40mmの大きな斜鏡がついており、これの中央遮蔽面積を差し引くと、口径67mm相当の集光力となります。
さらに、主鏡と斜鏡の反射率をそれぞれ90%とすると、両方で81%。口径67mmの集光面積に0.81を乗ずると、口径60mm相当。
fl=226mmだと、実質のFは、3.8。
F3.8だと、F5.6の約1/2.2 の露出時間で同じ対象が写ることになり、上の北アメリカ星雲の撮影結果とだいたい一致しますね( 屈折系のレンズによる減光はないものとして取り扱っています )。
それに明らかに左の方が周辺減光が少ないようです。
さて、このような中望遠クラスの焦点距離ではどう考えても屈折系の方が有利なのはわかっていて、あえてニュートン式反射で参入しているわけなのですが(笑)、この上、星像のシャープネスまで負けてしまうと、あまりにも立つ瀬がありません。
そこで、原点に立ち返り、レデューサーを介さない純ニュートン直焦点で、中心像だけでも「 究極のシャープネス 」を手に入れるべく、主鏡を放物面鏡に交換します!
何枚か持っているコスモキッズ系の主鏡からこの鏡を選定しました。
( わたなべさんの、リモート・フーコー・テスターで測定してもらった結果 )
全体的な面精度は、1/5λ程度。
面の中央が「 カルデラの中に富士山がある 」みたいになっていて、この部分が主に鏡面を乱しているのですが、今回の鏡筒では斜鏡が大きくて隠れる部分なので、影響ありません。
さらに、鏡周も70mmに絞る予定です。
したがって、鏡面の90%~50%のゾーン、下に示した部分を使うことになります( 中央光束の場合 )。
黒い線が放物面の理論値、赤の折れ線がこの鏡の実測値となっており、青で囲んだ部分だけなら、かなり高精度の放物面として考えられますね。概算で、1/14λ程度でしょうか。
と言うのも、最初から90%~50%のゾーンが一番理論値に沿っている鏡を使おうと思ってこれを選びましたので。
つまり、鏡の一番「 おいしい部分 」だけを使って、中央無収差を実現する計画!
え? 周辺像? その問題はとりあえず置いときます(笑)。
まずは中心部だけでもピンポイント星像を得たいのです。
あるいは、撮影対象を、大きく広がった散光星雲から、惑星状星雲や球状星団、銀河にシフトするかな・・・・?
というわけで、この放物面鏡を出してきました。
あれ、この鏡の側面には何な赤っぽいものがついていますね。
修正研磨の時の、酸化セリウムか何かでしょうか?
ガラス材の直径は77mm、メッキ面の直径が76mmなので、元の球面鏡から言うと少し小さいです。
例によって光軸調整用のセンターマークを打ちます。
鏡が少し小さい分カタカタなるので、鏡周おさえにテープを貼って調整。
鏡筒に取り付けて、レーザーで光軸を合わせたら完了。
D=70mm fl=280mm F4となります。
一応、中央遮蔽の減光とメッキの損失を考えあわせると、集光力は口径57.5mm相当。
280mm ÷ 57,5mm を計算すると、F4.9となります。
ちょっと暗くなってしまいましたが、まあ、一番上の北アメリカ星雲の画像くらいまで写すのに、3分で済む計算ではありますね。
また、直焦点撮影用の鏡筒ではありますが、レデューサーを外して高精度放物面鏡を搭載したことにより、惑星観望もできそうな気がしてきました。モーターがあるから追尾も楽ですしね。
もちろん、中央遮蔽が直径比52%にもなるので、セオリーから言うと惑星表面の模様のコントラストがかなり落ちることになりそうですが、結像はシャープでしょう。
2倍バロー + O4mm 140倍で運用予定。
高精度の光学系なら、口径mm×2倍 なんか楽勝ですし、×3倍、×4倍でも像は崩れません。
高倍率にすると斜鏡の影もわからないですしね、
恒星のジフラクションリングも見えるかも!?
惑星観望に対する適性も検証してみたいと思います!
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