140SS改、スライド式接眼部のケラレを少なくして、イメージサークルを拡げます。

使ったのはcokinの「48mmアダプターリング」と、笠井の「48mmメス→T2オスアダプター」です。 

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この2つを組み合わせてスライド式接眼部の上に置くと右の画像のようになります。
だいぶケラレが少なくできそうですね。

接眼部を鏡筒からはずし、cokinのアダプターリングと接眼部のアルミプレートに通しで2.5mmの穴を4か所開けます。

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ちなみに、テープを巻いて外径を調整した31.7mmアイピースアダプターがねじ込んであり、これにcokinのアダプターリングをはめ込むことにより中心を合わせました。

cokinのリングには3mmの穴を開け、スライド式接眼部のプレートにはM3のタップをたてます。

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4点でしっかり取り付きました!

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下にはみ出した部分が、接眼部のクランプネジと干渉するみたいだったので、この部分を切り落として完成!

続いて、斜鏡の偏心取り付けに移ります。

というのも140SSはF3.57と非常に明るい光学系にもかかわらず、ノーマル状態では偏心取り付けがなされていないのですが、どうせ接眼部の部分でケラレてあんまり関係ないので放置していました(実際の撮影結果でも周辺減光は発生するものの、左右対称でした)。

今回、ケラレを少なくしたので、ちゃんと偏心させておかないと、イメージサークルに偏りが出そうでしたので、実施したものです。

斜鏡の偏心量は、斜鏡短径÷(4×F)で求めることが出来ます。
これを計算すると、55mm÷(4×3.57)=3.85mmとなります。

ちょうど4mm厚のアルミ板がありましたので、斜鏡の一本脚の下にかませました。

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まあ、0.15mmくらいなら、かたよってもいいかな、と(笑)
4mm偏心させましたので、斜鏡上での中心位置の移動は、4mm×√2=5.66mm となります。

型紙を作って中心位置を決め、そこから5.66mmはなれたところに+マークを入れました。

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レーザーコリメータ―で、この+マークを狙って斜鏡位置を調整し、鏡筒に組み付けて、通常の光軸修正を行ったところ、だいた偏心取り付けの教科書どおりの雰囲気になりました(微調整はまだしていません)。

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こうやってみると、左の方、結構ナットの頭が光路上にあるんですね。
できれば何とかしたいのですが、140ssは有効径140mmに対し、鏡筒内径が152mmくらいしかないので、ちょっと厳しいかもしれません。
( 追記→カメラ位置を焦点よりだいぶ内側に入れて撮影したので、ナットの頭が写り込んでしまったようです。目を焦点位置に置いてみると、ナットの頭は干渉してませんでした )

さて、これで実際の撮影でのイメージサークルは広がるでしょうか?