スクワイアのストラトをノイズレスにします。

972205d0.jpg


このスクワイア・アフィニティ・ストラトのように低価格のギターでは、キャビティ内がシールドされていることはまずなく、割と盛大なノイズが出るのです。
ノイズが「 ストラトの味 」っていう意見も多いのですが、ピックを弦に当てるときに、静電気? によって「 ガサガサ! 」というスクラッチ・ノイズが出て、これにより練習に支障をきたしていたので、思い切ってシールディングすることにしました。

今回使うのはこれら。

705cfb6d.jpg


右側が、「 SONIC SP-01 Water Based Shielding Paint 」水性の「 導電塗料 」です。
左側は、「 YJB PARTS セラミックコンデンサ 0.001uF(102)/500VDC ハイパス用  」ですが、これは「 シールディングすると出音がハイ落ちする 」というのが定説なので、いわば 機先を制する 形で高音域を確保するためのものですね。

まずは、ネックとピックガードを外します。

4deb66e4.jpg


このギターのキャビティはいわゆる「 弁当箱ザグリ 」という箱形のやつです。
箱型のザグリの底にもボディ同様の塗装がなされていますね。

ここに、導電塗料を筆で塗っていきます。

44581d5d.jpg


塗装の上からなのでけっこうはじきますね。ムラになりやすいです。

c966f3e7.jpg


このように、ザグリから少しはみ出すように塗って、完全にシールディングするのがコツだそうです。
導電塗料は、必ず2度塗りすること、2回目の塗装までに3時間置くこと、と指定されているので、乾燥させている間に別の部分の工作をします。

ピックガード側のシールディングは、台所用のアルミホイルでおこないます。

a69339a5.jpg


貼り付けるのは普通の「 アクリル糊 」で。ピックアップやポッド類を外したピックガードの裏面に塗っていきます。

1b3b22fa.jpg


この糊で貼るやり方はどこにも載ってなかったけど、たぶん貼り付くだろうという見込みで(笑)。

糊を塗ったピックガードに、アルミホイルをしわにならないように押し付けて・・・・と。

6fbbf151.jpg


糊が乾いたと思われた後、はさみとカッターでピックガードの形に切り抜きます。

e806e30c.jpg


ピックガード全面に必死で貼り付けましたが、よく考えたらキャビティが包まれていればOKなので、ザグリの形に合わせた四角形でよかったんですんね(笑)

続いて、ハイパスコンデンサーの取り付け。

486a5c3a.jpg


ボリュームポッドのこの位置に取り付けるんだそうです(ネット情報の完全な受け売り)。

484444d1.jpg


ピンボケですいません(笑)。

さて、ピックガードにピックアップやポッド類を戻して、アッセンブリ―が再構築されました。

4b94077a.jpg


そうこうしているうちに、一回目の塗りが乾いたので二回目を塗り、それが乾いた後、塗料に接触するようボディーにアースを落としました。

f5e4b035.jpg


これでピックガードのアッセンブリ―を取り付ければ完成。

さて、気になるノイズですが、当然のことながらほとんどなくなりました。
ピックのスクラッチ・ノイズも気をつけて聞けばかすかに出てますが、全く気にならないレベル。

しかし・・・・・音質がかなりキンキンになって高音が出過ぎです。
ボリュームを絞っても高音域が落ちないのはいいのですが、高音の音量自体があまり減っていきません。
ピックングの強弱にも応答が乏しくなり、結果としてメリハリのないキンキン状態になってしまいました。

(・・・・ひょっとしたら取り付け方や部品の選定等、何か間違っているかもしれないのですが)

仕方ないので、取りあえずコンデンサーを外しました。

4218ba2c.jpg


これで音を出してみると、今までとそれほど変わらない音質でノイズだけが減った状態になったので、別に最初からこっちでよかったかな、と。
ハイ落ちはあんまりしてないような気が。
むしろ、低音がちょっとヤセたような感じがしたので、アンプのBASSを少し上げて調節。この状態で問題なさそうです。

ノイズレスは非常に気持ちいいですね。
また、倍音がよく聞こえるようになり、音に深みが出てきた気もします。

何よりノイズが減ったことで、今まで気づいてなかった自分のプレイ上のクセ、「 余弦ミュートが甘く、2弦を弾くときに3弦開放の音が小さく出てしまうことがある 」がわかるようになりました。
したがって練習用ギターとしてのパフォーマンスは明らかに上がっていることになります。
その点、非常に意義のある改造だったと思います。

同じ改造を施そうと思っている方の参考になればと思い、すこし詳しくレポートしてみました!
実質、2000円ちょっとの導電塗料を買うだけで実行できるので、特にローコストギターにはおすすめの改造です!