福島県の「浄土平」へ行ってきました!
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中腹から噴煙が上がっているのは「一切経山」でしょうか? このすぐ下に「福島市浄土平天文台」があります。
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入館無料!
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一階にはさまざまな展示がされています。
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この望遠鏡は、なんとあの藤井旭さんがお使いになっていたアストロ光学のロイヤル屈折望遠鏡です!
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そう、ご存知の方も多いと思いますが、この浄土平はかつて「星空への招待」が行われていた聖地なのです! (1975年から浄土平で10年間開催)
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さすが地元、チロの写真他その関連展示も充実しています。

日本のスターパーティの元祖とも言える「星空への招待」ですが、当時子供だった自分は行ける段取り力もなく、雑誌に断片的に掲載されるのを憧れの目で見るのみでした。それが、数十年後に現地に来ることができ、感無量であったり、少し残念であったりの複雑な感情が渦巻きます(笑)
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他にお客さんもいなかったので「天文台の親方」(天文台長の豊島さん)がドームの機材等を見せてくださいました!
ドームへ向かう道すがらにもさりげなくタカハシの望遠鏡等が(笑)
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まずはこれ、スライディングルーフ内の10㎝&6㎝太陽望遠鏡です。
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鏡筒は10㎝の方がダブルスタック? のHα仕様、6㎝の方が黒点を見る仕様のようです。
そして架台がですね・・・
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なんとミタカのGN170赤道儀、片持ちフォーク仕様、これは初めて見ました! 親方さんの話でも「ひょっとしたら片持ち仕様はこの一台だけかもしれない」とのこと。GN170自体がすでに希少品ですがまさにレアの中のレアな仕様・・・

さて、メインのドーム内には同じくミタカのGNC-40、40㎝F13カセグレンと15cmF12屈折。
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このデザインは本当に美しいです!
今時の望遠鏡はやはり冷却CMOSを使った運用も定番ですね。
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これらを使い毎週水・土曜に観望会(悪天候中止)を行われているようです。
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この天文台のすぐ後ろではこのように硫黄? が噴き出しており
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空気中の硫化物によって基盤の酸化が激しく電子機器の寿命が短いそうです。またサビも発生しやすいとの事。しかしそういう厳しい条件の中でも望遠鏡等のメンテナンスは行き届いており、メイン機材はもちろん小型の古い望遠鏡類も良いコンディションを保っていました。親方さんによる日頃のきめ細かい管理の賜物だと思います。

浄土平天文台とは関係ない話ですが、公共の施設にある高価な望遠鏡に限ってメンテナンスもされず傷んでいくケースも多いのですよね。

結局、人なんだな、と。

多くの場合、行政は「機材を導入したり箱物を作ったら天文振興は完結」という認識で、運用やメンテナンスに人件費が必要なことに思い至らないと言うか、スキルのある人材を貼り付けないですね。まあ、これは天文ジャンルに限ったことではないと思いますけど・・・

さいわい浄土平天文台ではそのようなことはなく、機材運用や保守管理が十分に行われていることが感じられ、うれしい気分になりました。以前、仙台市天文台(移転前、仙台市郊外にあった古い建物)に行った時も同じ印象を持ちましたが、日本全国の公共施設はあまねくこうあってもらいたいですね!


***おまけ***


浄土平天文台の前には「吾妻小富士」があってこれの火口に登れるようになってますね。
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この火口まで来ますと風がすごくて飛ばされそうなほどでした。
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あとこの界隈には御釜とか
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五色沼湖沼群とかありますね。
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赤沼すごい期待して行ったんだけど全然赤くなくて、これだけはだまされた(笑)

他もいろいろ行ってますけど、福島いいところだよな!
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鶴ヶ城)
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(大内宿)
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(塔のへつり)
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(白虎隊関連)
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ゆば無茶苦茶おいしかったのですよ!(記事終了)