これは人によると思うんですが自分の場合、裏像(鏡像)というのがあんまり好きではなく、できれば正立像、最低でも倒立像で見たいクチです。

ラプトル50の入手以降、天頂プリズムによる裏像で運用を重ねてきましたが、コリメート画像をブログ記事やXに投稿する時はいちいち左右反転してました。それも面倒だったし、自分の志向的にそろそろ正立化したくなって来たので、それをおこないました。

ラプトル50のような「ケプラー式屈折望遠鏡」を正立化する方法はいくつかありますが、今回は90°正立プリズム(アミチプリズム)を使います。これは一般的な使用には問題ないのですが、光束の中心に「ダハの稜線」というものを含むため、像が少し劣化して月面キラキラ用途にはあまり向いてないことをすでに確かめています。

くわしくはこちら。五藤光学テレパック60-ALを正立プリズム運用するための工作です。

今回、同様のものをラプトル50用に作りますが、光軸シフト量は31.7㎜の正立プリズム(開口部20㎜)ではギリギリの10㎜とします。

でここまでシフトしますと視野の片側にケラれが出るのですが、月の全面でダハの稜線の影響を廃したいと思いましたのでこの仕様といたしました。

まずはモデリング。正立プリズムのアイピース側(左)、望遠鏡側(右)に取り付けるアダプター
アイピース側望遠鏡側
それぞれが5㎜ずつの光軸シフト、合計で10㎜シフトとなります。

これらを正立プリズムに連結させるとこうなります。
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さて、この状態はそれなりに光路長を必要とするため、ノーマルの接眼等ではピントが合わず。
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24.5㎜のノーマル接眼筒を31.7㎜の直進ヘリコイドに交換することで、バックフォーカスを確保します。

このようなアダプターをモデリングして鏡筒連結部
直進ヘリコイドをラプトル50の鏡筒に取り付けています。
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接眼部まわりはなかなかスッキリと仕上がりました。
IMG_7060
ここで接眼部のスケアリングが気になるところですので、レーザーを入れて確認。
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大丈夫ですね。ヘリコイドに交換してモーメントも小さくなり、接眼部の剛性は上がっているようです。
プリズムから対物側をのぞき込むと口径食もなさそう。
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光軸シフト量10㎜は見た目的にはわずかなものになります。
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ラプトル50の場合、そのまま並べても双眼望遠鏡にできるのですが、わずか10㎜とは言えシフトがあることで双眼望遠鏡製作上のレイアウト的な自由度が上がるというメリットもありますね。

さて、本日は月がぼんやり見えるくらいの薄曇りなわけですが、取りあえず正立仕様のファーストライト的なものを。
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うーん、やっぱりよく見えん(笑)
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今日の条件ではピント確認くらいでしたが、近日予定、快晴条件での月面キラキラ検証を待て!

***さっそく追記***

とか何とか言ってるその日のうちの23時過ぎ、晴れましたので早速見てみます。
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うん、眼視では見えますね、ちょっとおとなしめの月面キラキラが。晴れたと言っても少し薄雲っているのが肉眼でもわかるくらいなのですが、その条件でこれくらい見えるのなら透明度のいい日は無茶苦茶見えるはず! と言ってもいいでしょう。
ただ、接眼筒をヘリコイドにして繰り出し量が10㎜くらいになってて、ピントが合わせきれない(スペーサーが必要な方向)アイピースがあることもわかりました。スペーサーの製作が必要な模様(笑)